#29 ロデリック変容


今回、長すぎ・・・たので、大幅にカット(^^;



優美、今日はなにを読んだの?

エドガー・アラン・ポオの「アッシャー家の崩壊」です。神経症を病んでいるロデリック・アッシャーが妹のマデラインを生きながら埋葬してしまう、ところがマデラインはじつは強硬症(カタレプシー)の状態にあったもので、棺のなかから甦る、という物語ですね

ポオの他の作品にもさまざまなヴァリエーションで見られる、そのものずばりの題名の小説もある「早すぎた埋葬」のテーマだね

ポオにとっては一種の強迫観念だったようですね



フロイトの流れを汲むフランスのマリー・ボナパルトなどはアメリカではあまり評価されていないみたいだけど、作品のディテールに至るまで精神分析の手法でばっさばっさと解釈してゆくさまはなかなか爽快感があっておもしろい(^^)
そこにある“The Life & Works of Edgar Allan Poe”(Imago Publishing , 1949)はその英訳本だけど、マリー・ボナパルトによれば、ポオが苦悩を癒されるのは、愛する者が死ぬときに限られている、ということだ。その証拠にポオの作品は、愛する女が病み衰え、死に至らなければその愛が完成しないのだね

夫が妻の肖像を描いているうちに、妻は精神的にも肉体的にも衰弱して、ついに肖像が完成したときには妻は息を引き取っていた、という「楕円形の肖像」が典型的な例ですけれど、「リジイア」や「モレラ」もその変形ですね







dialogu#15に続く(もちろんここで読むのをやめてもかまいません)