#47 火よ、燃えろ! ― あるいはプロメテウスの反抗




〜♪

この音楽、有名ですよね

うん、スペインの作曲家マヌエル・デ・ファリャの「恋は魔術師」というバレエ音楽のなかの「火祭りの踊り」だ

いかにもスペインふうの音楽ですね〜

「恋は魔術師」は、スペイン・アンダルシア地方のジプシー伝説を題材とした作品で、「火祭りの踊り」は、主人公のジプシー女が、嫉妬深い夫の亡霊を払う火祭りの場面の曲だな



それでは火祭り・・・って悪霊払いの儀式なんですか?

悪霊払いとは限らないんだけど・・・フレーザーによればヨーロッパの農民の間ではかなり古くから、ある時期に火を焚いて、そのまわりで踊ったり、その上を跳び越えたりするという行事があったらしい。まあ、これが火祭りだな。

わら人形を燃やす「死の埋葬」という儀式もよく見られたパターンで、作物の豊かな実りを祈る場合もあれば、その1年間の近隣での盗みの犯人として処刑するという意味付けをされていたものもあったそうだ。
明らかに異教徒の習慣に起源を持つと思われるこうした儀式において、その人形が「ユダ」と名付けられるに至って、キリスト教の要素までが混在するようになっていった地域もある。


概してかがり火やその灰は、災厄を払ったり、病人に回復をもたらしたりする霊験あらたかなものとして扱われていたようだね





やはり火とは浄化するものとしてとらえられていたのですね

ずばり、「浄火」ということばもあるよね。
ここでかがり火によって取り除くことができる災厄をあげると、家畜(とくに牛)の病気、雹や稲妻・雷鳴、火災、眼病、そして刈り入れの際の腰痛などだな・・・優美、これらの災厄の共通点、わかる?


家畜の病気に雹や・・・腰痛ですか・・・なんでしょうか(・_・)?

ぜんぶ魔女・魔法使いのしわざと考えられていたものなんだよ

・・・刈り入れの際の腰痛って、ひょっとしてぎっくり腰のことですか?

そう、いわゆる「魔女の一撃」だな

すると人形が焼かれたという、その人形は・・・

魔法使いをあらわしていたんだろうね

すると「火祭り」は魔法使いのもたらす災厄との戦いだったのですね

そういうことになるね。悪霊払いといってもいいくらいだな





そもそも火は四元素のなかでは、死と再生を集約するものだ。いわゆるフェニックス神話がもっとも象徴的だよね

フェニックスって火の鳥、何世紀も生きて、自身を燃え上がらせてふたたび灰のなかから甦るという不死鳥のことですね

もっとも古い文献ではヘロドトスの「歴史」のなかで、エジプトの神聖な鳥として言及されている。ここからも火が死と再生をあらわすものであることはわかるよね。
そして、この火を人間に与えたのがプロメテウスだな


プロメテウスってギリシア神話の巨人族の神のひとりですね。人間に火を与えたのでゼウスの怒りを買い、カウカソス山の岩に鎖でつながれて、肝臓を大ワシについばまれることになったのでしたね

もともとゼウスを欺いて、そのゼウスが人間から火を奪おうとしたので・・・という話なんだけど、人間が火を、稲妻や太陽の光や熱のように天からの恵みとしてだけでなく、それを自由に処理・利用しうるというのは、神の自然に対する盗みであり、傲慢な罪であるというわけだ

ここでフレーザーに戻ると、ポリネシアの神話によれば、火はそれを隠していた父親から、ひょうきんでいたずら好きの息子がいいつけを破って盗み出すことになっている。
このことからガストン・バシュラールはプロメテウスの行為を「建設的な不服従の象徴」と呼んでいる
父親や師匠以上に知ろうとする「知性への意志」をプロメテウス・コンプレックスと名付けたのはまさにこのバシュラールじゃなかったかな・・・

息子は父親を超えなければならない、そのためには父親に背かなければならない、ということですね。あらゆる神話で、英雄が旅の途中で出会う「恐ろしい老人」と戦うのは、もちろん父親との対決と克服を意味しているわけですね

そうそう。じっさいに、実務家の父親の息子が夢想肌であったり、その逆ってあるじゃない? あれは、息子が無意識のうちに父親に反抗して、独立しようとしている、その戦いなのかもしれないよ



神話・伝説では、英雄は大蛇と戦ったりもしますよね

大地に接した大蛇はむしろ母親の象徴だよ。そして英雄の振り回す剣は・・・まあ、それはおいといて・・・(^^;)

・・・(・_・)?

〜♪

・・・

・・・

eeto・・・(・_・)もともとなんの話でしたっけ?

hate・・・(・_・)nanndattakke?





話がそれていくなあ(^^;;