#65 皮肉な青春の物語


ホントはgallery#06に続けて#07でとりあげる予定だった話なんです(-_-;



ただいま〜

おかえりなさい

うん・・・それは「ヘルダーリン全集」だね。それ読んだの? 渋い趣味だなあ(^_^;

・・・だなあって、Hoffmannさんの本じゃないですか(^o^ )

まあ、ひととおり目を通したけど・・・あまり熱心に読まなかったな



ヘルダーリンはドイツ古典主義とロマン主義の狭間に位置する詩人ですね。今日はいくつかの詩を拾い読みしてから、「ヒュペーリオン」を読んだんですよ。ちょっと調子が高いのが時代ですね

近代ギリシアの青年ヒュペーリオンの自己形成の物語だね

ヒュペーリオンを愛するディオティーマとの精神的で純粋な愛が印象的でしたが、ちょっと単調で読み通すのは楽ではありませんでした

ヒュペーリオンは純粋に精神的な愛で結ばれているディオティーマ残して、自らの理想と祖国のために軍隊に加わる。しかし戦勝の喜びもつかの間、自分の軍隊が略奪行為を行い、失望して軍隊を離れる。やがてディオティーマの訃報がもたらされ、彼女の最後の手紙には、母なる自然の全一のなかに、別離を超えて抱きとられる自分たちであることがしたためられている・・・

古代ギリシアへの憧憬と同時に、民衆の教育者たらんとするヒュペーリオン(ヘルダーリン)の願いがこめられているのですね

ディオティーマはヘルダーリンが家庭教師として入っていたフランクフルトの銀行家ゴンタルト家の夫人ズゼッテがモデルとされている。家の主人の邪推を買って、職を辞さねばならなくなったんだけどね。
まあ、ドイツ人を愛するが故のドイツ人批判・攻撃はいかにも時代を感じさせるね


現代人にはこのような気高い理想を歌いあげる文学作品はちょっとなじみにくいかもしれませんね

よく言われることに、「ヒュペーリオン」の幼児性がある。つまり、子供の純粋さがこの作品だけでなくドイツ文学の特性となっているということだ。その意味では、ヘルダーリンなんて十代の若いうちに、一度は読んでおいた方がいいのかもしれないね

以前お話ししたアダルベルト・シュティフターの「晩夏」を思い出しますね

・・・いや、ヘルダーリンといえば、ほかに思い出す小説がある(-_- )





dialogue#37に続く