monologue 2008.05

2008.01 2008.02 2008.03 2008.04
2007.01 2007.02 2007.03 2007.04 2007.05 2007.06 2007.07 2007.08 2007.09 2007.10 2007.11 2007.12
2006.01〜2006.03 2006.04〜2006.06 2006.07〜2006.09 2006.10〜2006.12
2005.01〜2005.03 2005.04〜2005.06 2005.07〜2005.09 2005.10〜2005.12
2004.12




2008.05.31 sat


「イテテテ・・・」

植物が大暴れするんでしたね(・・;


いつの時代もどこに行っても飲兵衛は飲兵衛

井戸の怪物が大暴れするんですよねっヾ(・∇・;

SF映画は滅多に観ないHoffmannがあえて取りあげるまでもない、いずれも古典中の古典、略してコテンコテンSFですね。

上は“The Thing From Another World”「遊星よりの物体X」(1951年米)から、下は“Forbidden Planet”「禁断の惑星」(1956年米)からとったものですね

それではこれは・・・


冒頭、旧約聖書が大写しになるこの映画も上の2本と同様、超メジャー級古典SF映画ですね。

ここに映っているテレビからして、かなり古い映画ですね

なんという映画かわかります?(笑)




2008.05.29 thurs

Hoffmannさん、風邪でダウンです<(_ _)>

おかゆおかゆ〜ヾ(・∇・;)))(((;・∇・)/おくすりどこですか〜





2008.05.28 wed



さて本日はWagnerの楽劇「トリスタンとイゾルデ」です。BayreuthのHeiner Mueller演出によるプロダクション、Daniel Barenboim指揮、トリスタンはSiegfried Jerusalem、イゾルデがWaltraud Meier、マルケ王Matthias Hoelle、クルヴェナールFalk Struckmann、ブランゲーネがUta Prievといった布陣、1995年の収録による、最近発売になったDVDです。

正直なところ、この演出は写真で見て現代的な閉塞感を強調した演出と感じ、指揮者も歌手もあまりHoffmannの好みのひとではないため、DVDはさっそく入手したものの、ここで取りあげることはないだろうなあ、と思っていたんですよ。ところが全曲観て、ちょっと考えをあらためなきゃいかんかな・・・と思っているところ。


演出は精神的な内面への沈潜をめざしたものと見え、よくできた心理劇となっています。その意味ではわかりやすいというか、親しみやすい演出ですね。1980年代のポネル演出とはまた違った意味で美しい。異論を唱えたいのは首の回りの輪っか。いかにも陳腐な発想で見え透いています。これはよけいでしたね。



歌手はイェルサレムもマイアーも、これまで聴いたこのふたりの歌手の録音のなかでも出色の出来。マイアーは演技もいい。イェルサレムの演技は相変わらず下手。顔の表情はしかめっ面一種類のみで、表情を変えるということを知らないようですね。歌っている間、終始落ち着きなく上半身を左右にユラユラフラフラ揺する癖(このひとはどこでなにを歌っていてもそうなので、演出上の要請とは思えません)も、なんだかとってもアタマ悪そうに見えます。なんとかなりませんかね。おかげでマイアーのイゾルデの毅然とした態度がいっそう際立つ結果となっています。



第二幕は武器庫でしょうか。二重唱では、このふたりが寄り添ってもよさそうなところで離れ、離れてもよさそうなところで近付く・・・といった印象で、ちょっとやりすぎでは?


幕切れにおける照明の変化もなくもがなの感あり。


左の画像だけなら「パルジファル」とも見えますね(笑)

第三幕の演出はとくに文句はありません。クルヴェナールのシュトルックマンも好演。


バレンボイムの指揮は、これまでのCDで聴かれるような、「重厚なようでいてダル」なものではなく、緊張感の加わった、響きの彫りの深い、かなりロマンティシズム濃厚な演奏です。これまでに聴いたバレンボイムのWagner全曲録音のなかでは最高の充実ぶりではないでしょうか。演出とは合っていないような気がするんですが、Hoffmann的にはこの点はまったくかまわないと思っています。



この第三幕の床、やたらホコリ(?)がたちます。歌手の喉に悪影響がなければいいんですが・・・。


マイアーによる「愛の死」。今回は予想をいい意味で裏切る、意外な結果でした。個人的にはこの指揮者、いつの日か鬼籍に入れば急速に忘れ去られるであろうと思っていますが、この「トリスタンとイゾルデ」は(もうしばらく聴き続けてみなければわかりませんが)記憶に残す価値がありそうです。




2008.05.27 tues

Wagnerの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」全曲盤、ここんとこ三種のdiscを入手して視聴。CDでハイティンク指揮コヴェントガーデン王立歌劇場(1997年live)、DVDでバレンボイム指揮バイロイト祝祭劇場(1999年)・・・とくにハイティンクには結構期待していたんですけどね、Hoffmann的にはこれがまったくの空振り(-_-;バレンボイムはてえと、これがあまり期待していなかったんですが、やっぱり印象薄い(-_-A;DVDだから主として演出のことね



・・・で、三種のなかで期待もなにもしていなかった、じつを言えば「ついでに購入した」のにいちばんヨカッタというのが、これ―Charles Mackerras指揮The Elizabethan Philmarmonic Orchestra、The Australian Opera Chorus、1988年Sydney Opera Houseにおけるlive収録のDVDです。演出はMichael Hampe。歌手はザックスがDonald McIntyre、ヴァルターがPul Frey、ベックメッサーはJphn Pringle、エヴァがHelena Doeseほか。米Kultur、Regions1。

先に文句を付けておくと、オペラのDVDなのに英語字幕が非表示にできない不便なDVDです。




とにかく、マッキンタイアのザックスがすばらしい。後半、やや疲れも感じさせられますが、それを補ってあまりある多彩な表現。


歌ばかりではありません、細かい演技と顔の表情の変化にご注目。



フライも第三幕ではときどき地声のような歌になりますが、バイロイトでの「ローエングリン」のようなひ弱な印象はなく、まずまずの歌唱。ヘレナ・ドゥーゼはそれ以上、なかなか好調だったようです



演出・装置は、一見なんの変哲もない至極まっとうなもの。 色合いも渋めで、中世ドイツの都市にふさわしいセットですね。


ベックメッサーもなかなかの芸達者を得ており、第二幕もまったく飽きさせません。


第三幕、朝の陽光の効果も充分です。



何度聴いてもこの五重唱は感動的です。



合唱団は最高とは言えず・・・まあ、バイロイトの合唱団のつもりで聴いては気の毒ですね。でも、民衆の動作にも演出家の指示は行き届いているようです。ちなみに細かいことですが、この場でヴァルターはダーヴィドとともに歌合戦の場に現れます(多くの演出では歌うときになってから登場)。



ベックメッサーはさほど戯画化されていません。じっさい、このひとは結構二枚目ですね(^^*



カメラも、どこかのDVDのように珍奇なアングルで映し出したりすることなく、舞台を収録したものとして自然、好感が持てますね。


ベックメッサーはその場にとどまってヴァルターの歌を聴いており、歌が進むにつれて立ち上がり、聴き入って・・・ラストでは敗北を認めてその場を立ち去ろうとします。このあたり、細部までよく練られた演出じゃないでしょうか。ザックスが和解を求めるのは最近ではめずらしくもありませんが・・・。



ひさしぶりに「マイスタージンガー」らしい「マイスタージンガー」を鑑賞したという満足感が得られました(^^*バイロイトで喝采を受けている上演とくらべても、なんら遜色のないものです。



マッケラスの指揮もさすがベテランならでは。もっとも日本人にはやたら派手好みでネームヴァリューあるブランドに恐れ入ってしまうひとが多いので、なかなか評価されないかもしれませんね。




2008.05.26 mon

本日の映画は戦争コメディでございます。



“Operation Petticoat”「ペティコート作戦」(1959年米)です。出演はケーリー・グラント、トニー・カーティスほか。VHS videoは出ていたようですが、DVDは国内未発売。これはRegions1、字幕なしの米盤です。

物語は潜水艦Sea Tiger号が廃艦となる日、初代艦長であったマット・シャーマン(ケーリー・グラント)が艦を訪れての回想としてはじまります。

1941年太平洋戦争初期、アメリカ海軍の潜水艦Sea Tiger号はフィリピンで日本軍の爆撃を受け、ろくに戦場にも出ないまま撃沈同然ズタズタボロボロの有様。シャーマン艦長はどうにか司令官の了解を取り付けて艦の修復にかかりますが、なにせ損傷著しく、また物資不足はいかんともしがたい・・・。

「艦長、見てください(笑)」「なんだ、ありゃあ?」

そこにやってきたのが新任の副官ホールデン大尉(トニー・カーティス)。絵に描いたような海軍士官ぶりに一同失笑禁じ得ず(笑)


「連絡担当? どこと?」「ハリウッドです」

訊いてみれば、これまで軍事パレードの企画や宣伝のための連絡担当だったとか、提督夫人とはダンスの選手権で2年連続優勝したとか・・・「艦に乗った経験は?」「駆逐艦に・・・手違いだったようで一週間で呼び戻されました」「・・・提督夫人が選手権で困るからだな」 ちなみに向こうにいる現地人、大尉の荷物を持っていますが、スーツケースとゴルフバッグです。

ところがこのホールデン大尉がすばらしいアイデアマン`・・・というか、かっぱらいの名人で、脱獄囚(刑務所が爆撃されたから)を相棒に、不足していた物資をあれよあれよという間に調達してきてしまいます。それも倉庫荒らしにはじまって、軍用車のハンドルやら洗面所の排水パイプやら、あげくの果ては司令官の部屋の・・・


「私の部屋の壁を返してくれ!」「まだありますかどうか・・・」「・・・せめて窓だけでも」

ちなみにこの後、敵機来襲に際して「かき入れ時だ!」とばかりに、この部屋からさらなるかっぱらいを・・・司令官曰く「我々はSea Tiger号出航の犠牲者なんだ」



どうにかこうにか出航にまでこぎ着けて、ホールデン大尉が呼んだ祈祷師の舞に送られて・・・とたんにエンジンが煙を噴いて、祈祷師も「こりゃあダメだ」



しかも立ち寄った孤島で撤退し損ねた5人の看護兵を拾い、やむを得ず同行させることになり・・・


「シガレットを忘れて・・・」「これ?」「まあ、失礼!」「・・・たまにはタバコ味のコーヒーもいいさ」

おかげで艦内は大混乱、やれ「機関室まで来てください」、やれ「食堂に来てください」、「とにかく来てください」・・・おまけにそそっかしいクランドル中尉に振り回されて、艦長大忙し。なお、このクランドル中尉と狭い通路ですれ違うのはかなりのキケン(笑)を伴うんですね(^^;上の画像ではわかりにくいので、本日の一番最後の画像でご確認ください。




さっそく口説きにかかるひと・・・



機関室には「ここならよく乾くから」と洗濯物を干すひともいて・・・「乾いたら呼んでね♪」「おれは洗濯屋じゃねえぞ!」「床が油で汚れてるから落とさないでね」「ふんがー」



女性ばかり追いかけていて一度は外出禁止とされたホールデン大尉ですが、物資の調達となれば「頼れるのはあの男しかいない」・・・でもペンキは赤と白しか手に入らず、とりあえず混ぜて塗ってみたところ・・・「ピンクだと! 海軍生活25年、ピンクの潜水艦たぁはじめてだぜ




それでも盗んできた豚で新年のパーティ。楽しそうです。「ピンクってすてきね」「・・・よしてくれ、食欲がなくなる」

だれからともなく、「蛍の光」の合唱になって、ちょっと哀愁が漂います。



機関士と女性少佐のやりとり―「そんなのじゃダメじゃないの」「てやんでぇべらぼうめ、オンナに機械が分かるか!」「私の父は技師だったのよ、そこ、スプリングがないと動かないわよ」「わかってらぁ、部品がないからありあわせなんでい!」

・・・で、この女性少佐が自前の部品で直しちゃいます。「快調でしょ」「なんてこった・・・こっ、こいつをすぐにはずせ!」「なによ、動いてるんだからいいじゃないの!」



「艦長、これを見てください!」(ガッコン、ガッコン)「う〜ん、とりあえずこのガードルを見張ってろ」「ふんがー」(ガッコン、ガッコン)



ところが時がたつにつれ・・・「この部品、交差してつないでみたどう?」「ふん、ばかばかしい・・・ま、一応やってみるけどな」「高圧パイプがいるわね」「それならあっちにある」「私がとってくるワ♪」

そうこうする間にも、ドサクサに乗り込んできた民間人一家の母親がお産をして、水兵たちはみんな父親気分に・・・


「艦長、おむつをつくったんです!」「・・・そりゃあよかったな」

どうでもいいことですが、右のリード中尉、あまり活躍の場はないんですけど、5人のなかではもっともHoffmannの好みです(^^*


「つかまえた!」「なにを?」「あ、子供と鬼ごっこを・・・」「・・・続けろ」

じつに人間のできた艦長ですね(笑)



「やあ、こんにちは」「ウフフ・・・♪」「元気にしてるかい?」「ウフフ・・・♪」

・・・もはやあきらめか(^o^;




東京ローズの放送を聞いているところ―「ピンクの潜水艦さん、なに考えてるの? 目立ってるわよ〜それでは、音楽をどうぞ♪」「・・・まあ、目立つから味方もすぐに来てくれるさ」

ところがこの放送を聴いた米海軍、「これは日本軍の罠だ」と判断して、ピンクの潜水艦を見つけたら即時攻撃しろとの命令が下り・・・



味方の攻撃を受けて、「じーざすくらいすと! さなばびっち!」(ドカーン、ドカーン)「赤ん坊を泣かすなよ」

そのころ味方のソーラーには赤ん坊の泣き声が探知されて―「新型の兵器かもしれん、攻撃を続けろ」(ドカーン)



一方機関室では(ドカーン、ドカーン)「おれぁ、女嫌いで通してきたが・・・あんたは別だよ」「ありがと」


ここでアイデアマンが一計を案じます。「看護兵、全員下着を脱げ!」・・・で、これを魚雷代わりに発射ぁー!

海上では・・・「残骸が浮いてきましたよ」「残骸にしちゃヘンだ、拾ってみろ」



「このサイズは日本人じゃないぞ!」「攻撃やめーい!」

ちなみにここで手にしている下着にはクランドル中尉のネームが書いてあるんですよ(^o^*


歓呼と口笛に迎えられて入港・・・「夜まで待てばよかった・・・」

回想はここまで―。


いまではシャーマン初代艦長もホールデン現艦長も当時の看護兵を妻に、それぞれ二児の、四児のパパになっています。相変わらず煙を噴いているSea Tiger号を見送って・・・「不思議だ、一番エンジン、ついに直らず・・・か」

* * * * * * * * *

今回はわりあいていねいに、かつおもしろおかしく粗筋を追ってみようと試みたんですが・・・いや、結構難しいもんですね(^o^A;




2008.05.25 sun



“Der Kongress Tanzt”「会議は踊る」(1931年独)です。ウィーン会議でウィーンを訪れたロシア皇帝と手袋屋の娘の束の間のロマンスの物語ですね。いやあ、Hoffmannは子供の頃から、われながら甘ちゃんかなーと思いながらも、この映画が好きなんですよ。


さて、この映画のなかで、ロシア皇帝歓迎のために催されているロシア・バレエ公演―皇帝自身は「ウィーンまで来てロシア・バレエか?」と身代わりを臨席させるんですが、この舞台がボロディンのいわゆる「だったん人の踊り」。ご存知歌劇「イーゴリ公」のなかの一場面ですね。詳しい方なら、正しくは「ポロヴェツ人の踊り」だよねー、とおっしゃるかもしれません。でもここは通称で通しちゃいましょう。というわけで、本日はこの独立して演奏・録音されることも多い通俗名曲のレコードです。

歌劇「イーゴリ公」の全曲録音は手許にジェルジィ・セムコフ指揮ソフィア国立歌劇場によるレコードがあるんですが、歌手はともかく、管弦楽に関してはどうにも冴えず、そこで「だったん人の踊り」のみ演奏しているdiscを引っぱり出してみました。一部、「だったん人の娘の踊り」を付加している録音もあり、合唱付きのものと合唱なしのものとさまざま。


左はロジェストヴェンスキー指揮パリ管弦楽団による1970年代初め頃の録音。右はクリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団による1959年の録音。いずれも合唱なし。この2枚は以前にも取りあげましたっけね。そのときなにを言ったかおぼえていないんですが、ロジェストヴェンスキーはソビエト出身の指揮者としてはかなり洗練された感覚の持ち主。ここでも整ったフォルムのなかでの躁状態、みたいなバランスの良さが際立っています。クリュイタンスはというと、これはもう別格といいたいくらい。とにかく響きや音色が個性的で、クリュイタンスには、現代の指揮者にはない、響きに対するあたかもオブジェ嗜好のような偏愛があるんじゃないでしょうか。



小澤征爾指揮シカゴ交響楽団、1969年の録音。これも合唱なし。テンポ設定が上手くて響きは泥臭さや無国籍的な無味乾燥のいずれにも傾くことのないバランスのいいもの。ここで聴くことのできるのびのびとした闊達さは、その後のこの指揮者からは失われてしまったと断言したいですね。録音もこの時期が最上質。小澤征爾にはベルリン・フィルとの1993年ヴァルトビューネにおける「ロシアン・ナイト」の映像がDVDで出ていて、そちらもいいんですが、演奏そのものではこちらのほうが好きです。

Pathe、EMI録音ばかりですね(^^*

それはタマタマ(^^;なんだけど・・・



ルイ・フレモー指揮モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団による、たぶん1960年代初頭の録音、DGG盤。フレモーといえばこのオーケストラとは仏Eratoにも、またバーミンガムのオーケストラとは英EMIに録音を行っているんですが、そちらが比較的オフマイクの好録音だったのに対して、このレコードを含むDGG盤はマイクが近め。ためか、どうにも窮屈な印象で、オーケストラの技術的限界も見えてしまい、演奏までがせせこましく感じられます。フレモーはHoffmannの好きな指揮者なので残念。EMIに再録音をしていたら、かなり異なった印象の演奏が聴けたんじゃないでしょうか。

小型の装置向きの音造りみたいですね



ラファエル・クーベリック指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン楽友協会合唱団によるHMV盤。1960年頃の、ここではじめて合唱付きの録音です。

そういえば、クーベリックとウィーン・フィルという組み合わせも英Decca録音ではオンマイクに過ぎて、英EMI録音ではややオフ気味の音場感が心地よいという例ですね

いや、それが・・・合唱付きのせいで混濁を避けようとしたものか、ほかのこの指揮者とオーケストラの組み合わせによるEMI録音と比べて、わずかにマイクが近寄っているみたいだね。でも演奏はすばらしい

これ、合唱は何語で歌ってます?

じつは探してみたらこの音楽、いろいろとレコードを持っていました・・・が、とりあえず全部聴いて予選(笑)通過したものをここに取りあげたんですよ。参考までに予選落ちしたのはロストロポーヴィチ(響きが汚い)、セル(貧血気味)、バーンスタイン(姦しい)、ストコフスキー(演奏録音ともにドンシャリ)ほか・・・正直なところこの音楽、もう当分聴きたくない(笑)




2008.05.24 sat


あらあらあら・・・なんだか世紀末画廊といったながめですね・・・って、Hoffmannさん、日頃フィッシャー=ディースカウはお好きでないとかおっしゃって・・・(^o^;ひょっとしてジャケット買いですか?

うんにゃ(笑)某所で独Orfeoの新品LPがバーゲンだったんだよ。安いもんだから、持っていないやつをホイホイ・・・(^^A;



開封してみればさすが新品、当然のことながらピカピカですね(^^*キモチー


さて、どれから聴こうか(笑)

このへびさんのがいいですっヾ(^∇^*へびさんへびさん♪ (^o^*(^o^*






2008.05.23 fri



恐怖映画の話題・画像などが続いたのでけふはさーびす画像ヾ(^^*




2008.05.22 thurs



左のJonathan Rigbyによる“English Gothic”(Reynolds&Hearn)は
2008.05.09 friに取りあげましたね。右は遅れて届いた“American Gothic”です。表紙がそれぞれクリストファー・リィとベラ・ルゴシ扮するドラキュラ。内容はそのタイトルのとおり―図版を二つほどupしておきましょう。



“The Walking Dead”「歩く死骸」(1936年)から。タイトルからゾンビを連想するかもしれませんが、これは死刑を執行された後に生命復活の研究者の手により蘇生した男が自分を陥れた一味を追う・・・といったミステリふう映画。中央はもちろんBoris Karloffですね。



こちらは以前
取りあげた“The Most Dangerous Game”「猟奇島」(1932年)。「キング・コング」のそれを流用したセットが印象的な映画でしたね。中央はその「キング・コング」にも出演したフェイ・レイ。




2008.05.21 wed

ここで急いで付け加えるんですが、昨日後半のDVDセットはどなたにでもおすすめというものではありません。いずれもまだ2本ずつしか観ていないんですが、とりあえずの印象を報告しちゃいます。

Pete Walkerはイギリスの映画監督。たしかこのひとはポルノ出身じゃなかったかな。扇情的なスリラー映画で有名ながら、ほとんど評価されることもなく、しかし幸いにも無視される存在でもなくて、悪評を被るタイプです。いま、スリラー映画と言いましたが、ホラー映画ということばがいつごろから一般的になったものか、でもこのひとの映画はホラーというよりサスペンス・スリラーですね。たいていサディスティックなキャラクターの登場するのが特徴。まあ、英国産恐怖映画を俯瞰してみようということで購入。Hoffmannが既に観た2本は、冒頭で期待させて、中盤ダレ、観終わって「別に・・・」のわりに後味悪し。まあ、映画としてはさほどすぐれたものでもないようです。


“Frightmare”

スプラッター・シーンもありますが、なに、いまの目から観ればおとなしいもんです。


“The Comeback”(この画像はサイズ合わせのため上下方向をわずかにトリミングしています)

死体に蛆がわいているくらいじゃなんとも思わないHoffmannですが(いや、なんとも思わんわけでもないが)、それよりもこんな何気ないシーンでゾッとさせるあたり、米国産のようにあっけらかんとしたゲーム性の勝ったものでもなく、伊太利亜産のように陰惨グロテスクな効果で観せるものでもなく、この陰々滅々とした雰囲気造りに妙味あり?

一方のTigon British Film ProductionsはAmicus ProductionsとともにHammerの衣鉢を継いで恐怖映画を制作したプロダクション会社です。上記Pete Walkerの映画と比べれば格段に気品があると感じます(残酷描写がないという意味ではありませんよ)。じつは昨日の“The Peter Cushing Collection”のなかの一本、“The Blood Beast Terror”もTigon British Filmの作品。


“Blood On Satan's Claw”

この後の場面、ちょっとアレなんですが、それでもなかなかいい雰囲気ですね。ところがこの雰囲気が持続できないんです。


“The Beast In The Cellar”

戦前ドイツ表現主義映画時代からお馴染みの手法ですが、これはこれで使いどころをわきまえているという印象です。恐怖の対象をあえて見せつけずに間接的に描こうとするのも、よくある低予算をカバーするためではなくて、ここではためにためて盛りあげようとしているように思えます・・・が、やはり映画としてはいま一歩?

・・・ここに至ってあらためてHammerの映画を観てみれば、やっぱり格が、次元が違いますね(^o^;


“Frankenstein and The Monster from Hell”

これはやはり昨日の“The Peter Cushing Collection”から―この映画、Hammer後期の制作とあってさほど出来のいい映画ではないと思うんですが、そのatmosphereは全編のどこで切ってもHammer印という金太郎飴映画。


“Frankenstein and The Monster from Hell”

こんなカットひとつとってもやはり老舗の風格は違ったものだわい・・・と言っては贔屓が過ぎましょうか?(^^;

さて、はからずも上でAmicus Productionsの名前が出ましたね。昨日「あそこのオムニバスを・・・」と言った「あそこ」とはAmicusのことでした。既に入手済みで観たものもあり、観ていないものもあり、いずれ取りあげるかもしれません。





2008.05.20 tues



これが届きました(/^^)/バンザーイ

“The Peter Cushing Collection”ですね(^^*

“The Abominable Snowman”、“Island of Terror”、“The Blood Beast Terror”、“Frankenstein and The Monster from Hell”と、Hammer Filmsの2作品を含むDVDセット・・・中途半端といえばそうだし、ダブってしまうものもあるけれど、ンなことはものともせずに購入(笑)



同時にこんなのも・・・このお写真を見て、「おいおい、Hammerの次にはこんなのよりもまずあそこのオムニバスを観るのが筋っちゅうもんじゃあないのか?」と思ったひとはかなりの病人なかなかの通です(笑)

それはともかく・・・これは棺桶型ケースですね。国内盤でもUniversalの古典ものセットが棺桶型ケースでしたけれど、あれはそのなかに通常にトールケースを収納するタイプでしたね



このケースは、まず蓋を開けて解説書を取り出して・・・



・・・蓋の方を拡げてゆくとこうなります。じつはこれ、たいがい輸送中にdiscが外れて中でバラバラになっているというので悪名高いケースなんですね。じっさい、上のふたつも開けてみたらdiscがばらばらと落っこちてきました(-_-;

蓋を開けると中身がガバッと蓋にくっついてきますから、裏返しにして右に開いた方がいいかもですね。でもこれ、どれを観るか選ぶときには場所を広くとらないといけませんね(^o^;

ほかのケースに入れて収納した方が便利そうだね(^^;




2008.05.19 mon

本日はお気楽に思いつくまま―。



ベルリン・フィルのヴァルトビューネにおける野外コンサート、小澤征爾指揮による1993年のロシアン・ナイトはかなり以前に取りあげましたね。これは2003年のガーシュイン・ナイトのDVD。画質はかなり良くなっていますね。マーカス・ロバーツ・トリオが共演。このジャズバンド(トリオ)について語れるほどHoffmannは日頃ジャズに親しんではいないんですが、小澤、ベルリン・フィルに関しては、双方の、またこの指揮者とオーケストラの組み合わせの持つ欠点がかなりあからさま。とにかくリズムが重くてもたつくこと・・・。指揮者が大きく表情を付けようとすると音楽の流れが断ち切られるようで、ソロの合いの手もいちいち浮いてしまってまるで有機的につながらない、知らずに聴いたらこれはよほど二流のオーケストラなのかと思ってしまいそうです。



ズイブンと派手なDVDケースですね。これはなかなか楽しい映画なので、いずれ取りあげちゃいますよ。



リッカルド・ムーティ指揮フィルハーモニア管弦楽団ほかによるオルフの「カルミナ・ブラーナ」のLP。ムーティの比較的初期のレコード。いつになく緊張感が持続しない箇所があると感じます。強弱や表情のコントラストを思い切り強調しようとして自滅?(^^;



ヘルマン・シェルヘン指揮パリ・オペラ座管弦楽団(・・・かな? 表記は“Orchestre du Teatre National de l'Opera de Paris”)によるウェーバー序曲集のLP。シェルヘンらしい破天荒なまでの熱血ぶりは、これはこれで悪くないんですが、同じ調子で6曲も聴くとちょっと飽きちゃいますね。



この小説、全巻読破はこれが三度目となりますがいよいよ大詰め、もうすぐ読了してしまいます。できることなら、読み終えることなく、ずっと読み続けていたい・・・。



以前ここでふれたことのあるRichard Marshの“The Beetle”です。「すっかり忘れられた作家」と言ったのは間違いではないんですが、本国では何冊かの著書が現在入手可能なようです。ほかにも数点、取寄せ済&取寄せ中。この“The Beetle”はあえてハードカヴァー本で入手したのじゃよ、ふぉっふぉっふぉっ・・・ ヾ(^∇^*おじーちゃん、おくすりの時間ですよっ




2008.05.18 sun

・・・それでも、昨日の「トリスタンとイゾルデ」には、舞台を記録した映像という点でまだしも救いがあります。最悪なのは映画仕立てのオペラ映像ですね。



これは発売されたばかりの「さまよえるオランダ人」のDVDです。Wolfgang Sawallisch指揮Bayernstaatsrchester、同Chorによる演奏、歌手はオランダ人がDonald McIntyre、ゼンタがCatarina Ligendza、ダーラントBengt Rundgrenほか。演出はVaclav Kaslikで、1974年の収録・・・って、この収録年からイヤな予感はしていたんですけどね(^^;これが映画仕立ての映像でした。



映画仕立てといっても、ホントの映画みたいに予算をかけていないから中途半端なことしかできない。よほどの低予算映画でも画質と音声はもっとましなんじゃないでしょうか。それに、舞台のそのままの記録と違って、カメラアングルなど自由なはずなのに、かえって制約ばかりを感じさせるのは、その中途半端さ故ですね。

さらにそれよりなにより、
映像と音が会わないんですよ。たとえばゼンタのバラードなんて向こうを向いて歌いはじめるんですが、音声にはなんの影響もない・・・。ほかの場面でも、この姿勢で声を張り上げるのは無理じゃないかと思われるシーンなど、つまり、
とくに音声の強弱や残響感に違和感ありあり正直なところ、そういった違和感は、その映像作品を「観るに堪えない」愚作にまで貶めていると感じています。


ゼンタとオランダ人の出会いですが、どことなく視線が虚ろで宙をながめているよう・・・おそらくこの映像収録時には見つめるべき相手がそこにいなかったのでは? こんな映像だけでも、オペラとしての緊張感が殺がれてしまうという例になっています。これはふたりのアップ映像を交互に映すことしかできなかった演出家の責任というべきでしょう。



ノルウェー船船員たちによる水夫の合唱は室内で歌われます。セットの制約故でしょう、アップ映像ばかりでカメラを引くことができません。従って全体をとらえることができず、観ていてちょっとイライラしますね。




オランダ船の船員(幽霊)たちはなぜか踊りながら上陸・・・。


ノルウェー船の水夫たちが即席バリケードで阻止しようとしますが、幽霊たちは窓やドアを破って・・・でも、別に器物損壊とかしません、ひたすら踊っています(^o^;


カメラが引かない(引けない)から、踊っているようにしか見えないんですね(^^;まあ、踊っているのはともかく、幽霊が進入してくるというのは、これはなかなかアイデア賞ものの演出じゃないですか?




合唱の最後で透明になって消えちゃいました。

ちょっと「ウルトラセブン」のどれかの話みたいですね(^^;円谷プロの特撮?



おおむねト書きどおりの演出で、ゼンタは律儀に海に投身しますが、海面からの高さはせいぜい1メートルというところでしょうか(^^;その後オランダ人のところまでざぶざぶ泳いでいく姿はちょっと無様です。

「ブザマ」とまで言っては気の毒じゃないですか?

観ていてシラけちゃう、つまり絵にならないんだよ。だからさ、演出家はこれがオペラの舞台(だったはず)であることを忘れているんだと思うね


ヨッコラショと引っ張り上げて抱き合うふたり。そしていかにも模型でございますといったオランダ船が沈み・・・



・・・大団円。ゼンタとオランダ人が天に昇ってゆく・・・というト書きは再現されず・・・いやあ、安心しましたよ。ここで大笑いさせられたらどうしようかと心配していたんです。いずれにせよ、このDVD、いずれまた観るかどうか・・・(^^;棚の肥やし?

音楽(演奏)は悪くありませんよね。たとえばオランダ船の幽霊船員たちが消えてしまうところなど、映画仕立てのオペラ映像ならではですね。ああいった演出やテクニックをもっと上手く活用すれば、また別な作品として成立するかもしれませんよ

いやあ、それでも音と映像の間に生じる違和感はどうしようもないだろう





2008.05.17 sat

さて、ケンペ指揮コヴェントガーデン王立歌劇場の「ニーベルングの指環」は昨日入手しましたが、本日はそれとはぜんぜん関係ない(^o^;ミュンヘンの「トリスタンとイゾルデ」のDVDを取りあげちゃいます。

Zubin Mehta指揮Bayerische Staatsorchester、Chor、トリスタンJon Frederic West、イゾルデがWaltraud Meier、マルケ王Kurt Moll、クルヴェナールBernd Weikl、ブランゲーネMarjana Lipovsek。演出はPeter Konwitschny、videoディレクターがBrian Large。1999年(?)の収録。2枚組でRegions1image ENTERTAINMENT;ID9277RADVD)。

まあ、Hoffmannの嫌いなペーター・コンヴィチュニーの演出ですから期待もしていませんでしたが・・・



豪華クルーザー? 冒頭若い水夫の歌は飲み物を運んできたボーイによって歌われます。


呼ばれたトリスタンは髭剃りの最中だったようです。

愛の魔酒の味はトロピカル(^^;



第二幕。キャンドルを手に、ずいぶん派手なソファですね。

どうでもいいことですけど、魔酒のせいで忘れちゃったわけでもないのでしょうが、髭剃りは第一幕で中断したままになったようですね(^^;


もう、なんと言ったらいいのか・・・。


第三幕。はっきり言います・・・・・・
よくわかりません(-_-;


「愛の死」の直前、トリスタンとイゾルデのふたりで幕を引き、「愛の死」は始めから終わりまで(最後の最後で再び幕が開くまで)イゾルデのアップ映像で押し通します。



音だけなら、メータの指揮するオーケストラもなかなかの熱演なんですが、このDVDを観て、「すばらしい!」とか、「この公演を見たひとは幸運だったな〜うらやましいな〜」なんて思うひと、いるんでしょうか?




2008.05.16 fri



もちろん買いましたよ(^^*




2008.05.14 wed



映画関係の本というのは、どうもHoffmannの知識が貧しいため、ちょっと読んだだけでは良書・駄書の判断がつきかねます。これは興味深く読んだ本。



これも、ひとりの映画監督の全作品を俯瞰するにはたいへん便利な本ですが、内容とは別に・・・昨日upした“Phantastishes Oesterreich”のそれと同様、このような、文字を並べてデザインとした装釘を、Hoffmannはあまり好みません。




2008.05.13 tues



「幻想的オーストリア」。アンソロジーですが、いいタイトルです。

ところで、“Herbert・・・”と言われて最初に思いつくのは、“・・・von Karajan”でしょうか、あるいは“・・・Kegel”というひともいそうですね。


Hoffmannがただちに思い出すのは、こちらの本の著者です。

Rosendorferですね

ついでに、あの歌も思い出しちゃいます。


♪Voi che sapete Che cosa e amor〜ヽ( ̄0 ̄)/ 
(^o^*




2008.05.12 mon

ピーター・カッシングに続いては、やはりこのひと、クリストファー・リィび映画を取りあげちゃいましょう。本日はタイトルで選んで2作。“Night of the Living Dead”「生ける死者の夜」といえばジョージ・A・ロメロのゾンビ映画ですが・・・。



これは“Castle of the Living Dead”「生ける屍の城」(1964年伊・仏)。首吊りの見せ物など行っている旅回りの一座が、ドラコ伯爵の住まう古城での公演を依頼されます。その城のホールには動物の剥製が飾られていて、公演中に座員が事故死・・・って、いつぞや取りあげた“The Most Dangerous Game”「猟奇島」(1932年米)と同工異曲のstory。


ドラコ伯爵という名前はいかにもドラキュラ役者であるクリストファー・リィを意識していますね。



「猟奇島」のように手間暇かけて剥製にするのではなく、薬品をチョイ・・・で固まってしまい、おまけに防腐効果もあるというのは、いささかご都合主義。安易にすぎますね。


ドナルド・サザーランドが老婆と巡査の二役。なかなかおもしろい効果がありますが、ひょっとして低予算故の措置かも(笑)


storyよりもなによりも・・・

こ、このロケ地はひょっとして・・・(・・;


これまた似たようなタイトル―“Castle of the Walking Dead”(1967年西独)。日本では劇場未公開、videoでは「ドラキュラの生贄」、TV放送時には「吸血魔のいけにえ」だったそうです。Regionsは“All”なんですが、字幕がないので、Hoffmannにはチトつらい(^^A;

storyは処女12人を惨殺して八つ裂き刑で処刑されたレギュラ伯爵が蘇って、自分を処刑した判事の息子と自分を通報した女の娘に復讐を企てる、というもの。

処刑前に装着させられる、内側に針のある仮面―「鉄の処女」の仮面版って、ほかの映画でもお馴染みですね

このへんのオブジェ志向ではちょっと期待したんだけどね



カラーで音楽もモダン、というのがかえって古々しさを感じさせるんですが、なかなかいい雰囲気の佳作です


レギュラ伯爵を蘇らせるとき、従者が流す血が緑色なのはなぜ? また、血を吸ったり飲んだりするのではなく、13人の処女の血によって不死の秘薬を作ろうとしているなど、これ、ドラキュラとか吸血鬼とは別な話ですね。



一応十字架に怯えてはいるんですが、秘薬を作るのに邪魔なだけ・・・?


最後は「人間モドキ」(知ってます?)みたいに溶けちゃいました。



どうでもいいんですが、このDVDケースのデザイン、知らんひとが見たらてっきりポルノだと思いますよね。ちょっと店頭では買いにくい?(笑)

絵柄もアメリカン・コミックふうですよね(^o^;




2008.05.11 sun



怪奇映画の関連本にオペラ「軍人たち」ときたら、続いては軍人たちの登場する怪奇映画ですな( ̄ヘ ̄〃 (^o^;こじつけというか、ほとんどダジャレですよ〜

“Shock Waves”、邦題は「ゲシュタポ卍(ナチ)死霊軍団/カリブゾンビ」・・・とは検索すれば出てくるんですが、鉤十字は「卍」の向きが逆ですよね。たぶん、フォントにないのでこれで通っちゃているんでしょう。1977年の作で、ピーター・カッシングが出演していますが、ハマーではなくアメリカ映画。日本では劇場未公開ですがTVで放映されたことがあって、そのときのタイトルは「東カリブ魔の海域・謎の大型クルーザー遭難」だったそうな・・・。

そうなんですかっヾ(^∇^*




二組の夫婦が乗ったクルーザーが幽霊船(?)に衝突して遭難、たどり着いた孤島には元ナチスの軍人がいて、死んだ兵士たちをどんな環境にも耐えられる不死身のゾンビ軍団として蘇らせていた・・・というstory。たしかに水中でも平気・・・というか、水中用兵士なんですな。ただし、ちっとも不死身じゃなくてサングラスをとるとあっけなく死んじゃいます。


ゾンビが死ぬって、パラドックスですね〜(^o^;



ご存知ピーター・カッシング・・・ですが、どうもいまひとつ常日頃の冴えが感じられません。やはり映画そのものの出来に帰せられるべき問題でしょう。

「志村ー、後ろ後ろ!」

なんだか粒子の粗い画面ですね

ちょっと画質悪いね。filmの劣化か、(DVDの)製造過程に問題があるのか・・・



storyにはめりはりがなく、カッシングにジョン・キャラダインも出演しているわりには退屈なB級映画として悪評高いんですが、カリブの青い海にゾンビというアンマッチはなかなかにユニーク。そのゾンビが陽光のもと、海面に次々と出現するあたりはいいムードを醸し出しています。それだけに画質がよくないのは残念ですね。

脚本がもう少しナチス(残党)のゾンビ軍団という設定を活かしていれば、と思うのですが・・・

だいたい、二組の夫婦が孤島で・・・というあたりがそもそも低予算のための設定だからね(^^;それを追いかけるのがナチスってのは無理があるんじゃないか?


「がんばったのにぃ〜」




2008.05.10 sat



Bernd Alois Zimmermannのオペラ“Die Soldaten”「兵士たち」(または「軍人たち」)のDVDです。原作はJakob Michael Reinhold Lenz、1960年の作曲で初演は1965年。20世紀オペラの一大傑作です。オーケストラは総勢100人以上必要で、電子音やスピーカーによる実音の再生、独立したジャズバンドもあり。舞台上では異なる空間が併存して、あるいは時間も逆行します。

商人ヴェーゼナーの娘マリーには生地商人シュトルツィウス青年という恋人がいるが、フランス軍のデポルト男爵と出会い、心惹かれる。父は貴族の女などになるなと忠告するものの、玉の輿という考えも浮かぶ。マリーは弄ばれた末に捨てられ、一度は更正しようとするが結局顛落の道をたどり、シュトルツィウスはデポルトを毒殺して自殺。ある日乞食女がヴェーゼナーに施しを求める、彼は払いのけながらも、娘マリーの境遇を思い、金貨一枚を恵んでやる。その乞食女がマリーとは気付かず・・・というstory。

この公演は1989年(?)のStaatsoper Stuttgartのプロダクション。演出はHarry Kupfer。音だけならTELDECからCDが出ていて現役盤です。映像はかつてLDでも出ていましたね。




前奏は一定のリズムを刻むティンパニと、ほとんど無秩序と聴こえる弦・管楽器の響き。音楽もさることながら、クプファーの演出も印象強烈です。



歌手には高度な技術が要求されます。



ジャズに限らず、騒音も含めて、コラージュ音楽のツィンマーマンらしい特徴ですね。





舞台上のスクリーンにマリーの顛落の有様が映し出されます。この前後の舞台上の処理など、さすがクプファーと思わせるものです。



傑作ということに異論があるひとも、問題作であることは否定できないでしょう。



ここでちょっとひと言―オペラ鑑賞というものを、一概に暇人の優雅なごシュミなんぞと決めつけているひととは会話をしたくありません。その無知無教養は容認できても、排他的な視野の狭さ・狭量ぶりは絶対に相手にしたくない、ほとんど低劣にして不潔な精神だと思っています。クラシックなど聴かぬひとに多いんですが(さらに言えば女性に多い)、別に聴かないから無知無教養と言っているのではありません、念のため。


「兵士たち」の全曲録音といえば、かつてLPの時代に西独Wergoから初演指揮者ミヒャエル・ギーレンによるレコードが出ておりまして、CD化が待望されていたんですが最近ようやく出ましたね。1965年収録でありながらmono録音なのは残念、また、やはりLPの方が音質はすぐれているものの、演奏には上記StuttgartのDVDにはない、同時代への共感がうかがわれます。

さて、じつはこの5月に新国立劇場でこのオペラ、日本初演が行われていたんですね(演奏家形式では過去に初演済み)。5日、7日、そして今日10日の3公演で、Hoffmannも行こうかどうしようかさんざん迷ったんですが、結局家でこのDVDを観ていました。(あえて)行かなかった理由は省略。




2008.05.09 fri



最近手許に届いた本のなかから、怪奇映画関係のものを取りあげちゃいます。ちなみにここに並べた本は、すべて表紙にクリストファー・リィの写真が使われているもの。



Marcus Hearn & Alan Barnesの“The Hammer Story”(Titan Books)は大判で図版の印刷も美しい。お写真は“Frankenstein Created Woman”「フランケンシュタイン 死美人の復讐」(1967年)ページ。



これはJonathan Rigbyの“English Gothic”(Reynolds&Hearn)から―クリストファー・リィ、ピーター・カッシング、ヴィンセント・プライスの記念写真。ひと癖もふた癖もある異貌、三者三様の衣装も楽しく、これは切り取って額に入れたいですなあ(^^*



これも“English Gothic”から―“The Plague of the Zombies”「吸血ゾンビ」(1966年英)のJacqueline Pearceです。土中の棺のなかで一服(^^)素敵な笑顔ですね。

2008.01.12 satにこの映画を取りあげたとき、ちょうどこの写真のシーンをupしましたよね(^^*



これですよねヽ(^o^*



棺でくつろいでいるお写真をもうひとつ―Sinclair Mckayの“A thing of Unspeakable Horror - The History of Hammer Films”から。これは“Dracula”「吸血鬼ドラキュラ」(1958年)に出演のキャロル・マーシュ。撮影の合間でしょう、石棺のなかでティー・タイム(笑)映画のなかではさほど魅力的な女優さんとも思わなかったんですが、この写真で見るとなかなか愛嬌がありますね(^^;・・・って、いや、おもしろがってちゃいけません。恐怖映画の撮影というのは、いろいろ制約や苦労が絶えないということです。それが次のお写真・・・



・・・同じ本から。“The Curse of Frankenstein”「フランケンシュタインの逆襲」(1957年)の撮影時、クリストファー・リィがそのメイクのせいでたったひとりで食事をしなければならなかったというのは有名な話ですが、その証拠写真(?)まで残っていたとは・・・。

顔じゅうメイクで固めてあったため固形物は摂れず、食事はもっぱらスープのみ、ひどいときにはチューブで流動食を流し込んだと、以前Hoffmannさんがおっしゃってましたよね

しかも新聞にはもっともらしく「リィが交通事故(で顔面に大怪我)」なんて書かれて、おまけにこのメイクのせいで当時の奥さんに逃げられちゃったんだよね(-_-;




2008.05.08 thurs



フェデリコ・フェリーニの“Il Casanova”「カサノバ」(1976年伊)です。

DVDケースには「巨匠フェリー二のライフワーク!」なんて謳っていますが、1970年代以降のフェリーニ映画は、たいがいみんなそう言われていますな。Hoffmannはフェリーニはわりあい好きな映画監督なんですが。結論から言うと、この「カサノバ」に関しては、微妙なところ。



例によって巨大なセット。舞台装置を求めてロケ地を探すなんてことはせずに、なんでもかんでもセットを作って撮影するのがフェリーニ流。


カザノヴァ役のドナルド・サザーランドはカザノヴァを戯画化するためのメイクを施され、その性行為は着衣のまま、ほとんど体操のような反復運動に終始しているのが・・・見どころ? その後、規定時間内性交回数の競技などもあるんですが、どうもこのへんの扱いが中途半端な印象です。これはあえて安っぽく、ちょっとコミカルに描いたつもりなのだと思いますが、もっとドライに、メカニックな運動に戯画化してもよかったような気がします。



異端の廉で鉛部屋に幽閉されたカザノヴァ。こんな場面がかえってサザーランドの芸達者ぶりが際立つ箇所ですね。


描いている時代を感じさせるシーン。



自動人形ロザルバ。これは原典「回想録」に登場しない、フェリーニの創作です。ここだけが浮いてしまっているように見えるのは、これは計算どおりでしょう。


ヨーロッパの辺境ボヘミアはドゥクス城の図書館司書として晩年を孤独に過ごすカザノヴァ。ほとんどエピローグの扱いで、唐突に終わるのはフェリーニ映画の常ながら、妙に急ぎ足と見えますね。

どうもこの映画では、フェリーニならではのエピソードの積み重ね(冥府めぐり?)が、積み重ねとなっておらず、単なる羅列にとどまっていると感じられます。1976年といえば1973年の「アマルコルド」の次、この後に「オーケストラ・リハーサル」(1979年)、「女の都」(1980年)と続くわけですが、やはりこの映画が「アマルコルド」の完成度に及ばないのは、フェリーニのカザノヴァへの思い入れがほとんど感じられないことに原因があるんじゃないでしょうか。いや、あまり思い入れたっぷりでも困るんですが、やはりひとりの人間の半生を描くともなれば最低限の共感は必要なのではないかと思うんですね。



ラストシーンは印象的ですが「いまさらなあ・・・」の感もあり。フェリーニよ、そんなことしたってもう後の祭りだぞ・・・と。


「厳しいのネ♪」




2008.05.07 wed



これはArthur Honeggerのオペラ“Les Aventures du Roi Pausole”「ポーゾール王の冒険」。言わずとしれたPierre Louysの原作によるオペラですね。Mario Venzago指揮Atelier Philharmonique Suisseの演奏、Madrigalistes de Bale、歌手はGabriel Bacquier、Michel Senechal、Christtine Barbaux、Rachel Yakarほか。1992年の録音で、スイスのMigros-Genossenschafts-Bundから出たCD。

音楽は滅法楽しいもので、ミヨーみたいなジャズふう(というよりジャズそのもの)の箇所もあり。どうでもいいことですが、解説書の写真を見ると、指揮者から歌手まで、ほとんどのひとがメガネをかけており、まるで「瑞西メガネ軍団」のレコーディングかと(笑)メガネマニアにはこたえられないdiscです!(^0^* 
(^o^;Hoffmannさん、暴走気味ですよ〜

ここでひと言―フランス・オペラといっても、作曲家の国籍についてはベルギー、スイスあたりも含みます。従って、「フランス語(による)オペラ」とか「フランス(語)圏のオペラ」と言う方が精確なんですが、それではあまりにクドいので、「フランス・オペラ」で通しますよ。



これは仏Pathe盤ですが音源が“INA Archives”とありますねヽ(^^*

オペラに限ったことではなく、また音楽にも限らず、たとえば映画なんかでもそうなんですが、フランスもの、ことにマイナーどころとなると人気がないというか、セールスにならないから、なかなか本邦に紹介されることもなく、おかげで「だれも知らない」→「興味も稚内」という悪循環。

オペラの分野では、LP時代には仏Patheあたりがひとり気をはいて、比較的めずらしい作品を録音・レコード化していたようですが(時期にもよるんですが、歌手はMady Mespleの八面六臂の大活躍が目立ちます)、これとて当然日本での国内盤発売などありえるはずもなく、英・独盤でさえ出ていない、つまり仏盤のみ。

数年前のことですが、某中古Shopに、そのへんの仏Patheのフランス・オペラ全曲盤がごっそり出たことがあって、なんでもコレクターが放出したものとか。もちろん、このHoffmannが「ごっそり」いただいてきましたよv(^-^)ぶぃっ

いくつか例をあげるとRobert Planquette、Daniel-Francois-Esprit Auber、Reynaldo Hahn、Louis Varney、Andre-Modeste Gretry、Louis Ganne、Andre Messagerといったところ・・・どちらかというとオペレッタと呼ぶべき作品かな。また機会があったら取りあげますよ。




2008.05.06 tues

引き続き、だぁ〜れも興味のないなかなか日のあたらないフランス・オペラでございますよ(^^)

2008.04.29 tuesにとりあげたJane Rhodesによるプーランクの歌劇「声」も昨日の「マリアンヌの気まぐれも」、は仏INAから出たCDでしたね.。
INAというのは“institut national de l'audiovisual”すなわちフランス国立視聴覚資料館の略称。フランスの芸術作品及び活動をメディアを通して世界へ発信する活動の一環ととして所蔵されている音源をCD化しているわけです。ほかにも数点のCDが手許にありますが、本日取りあげるのはLP。



Arthur HoneggerとJacques Ibertの合作歌劇“L'Aiglon”「鷲の子」です。2、3、4幕がオネゲル、1、5幕がイベールによる1935年の作(オネゲルは2、3幕を担当したとの資料もあるんですが、このレコードの解説には上記のとおり記載されています)。Edmond Rostandの同名の悲劇をオペラ化したもの。演奏はPierre Dervaux指揮Orchestre Radio Lyrique、合唱はChoeurs de l'ORTF、歌手はGeori Boue、Xavier Depraz、Roger Bourdinほか。1956年の録音。



こちらはイベール“Le Roy d'Yvetot”「イヴトの王」。1928年の作
Manuel Rosenthal指揮Orhcestre de la Radio Television Francaise、Choeyrs de la RTF(このへん表記どおりね)、歌手はJacqueline Brumaire、Louis Musy、Joseph Peyron、Denise Scharley、Solange Michel、Robert Massardほか。1958年の録音。

こうしてまったく未知の作品を実際に音で聴くことができるのですから、贅沢なことは言えませんが、フランス系の作曲家・作品となると、やはり資料不足はいかんともしがたい。レコードには仏・英・独語でちょこっと解説が付いているだけ(だから簡単なstoryが分かる程度)。上記2点のLPには対訳はもちろん、歌詞そのものが記載されていません。作品に関しては、少なくとも日本語で読める資料が見あたらず、フランス語の苦手なHoffmannは英語かドイツ語で読める資料を探すしかないんですね。でも、たとえば「フランス近代〜現代のオペラ」なんて本があったとして、しかし手に取ってみないと、自分の必要としている(作曲家・作品の)情報が記載されているのかどうか、分かりませんよね。ネットでお買い物、ってえのも必ずしも万全ではない、あたりをつけて注文してみて、すでに幾度かの失敗を喫しています(-。-;はあ・・・

昨日の「マリアンヌの気まぐれ」の解説書には歌詞が仏語・英語で記載されていますね

まあ、あればあったでそんなにきちんと精読しているわけじゃないんだけどね(^o^A;でも、「鷲の子」も「イヴトの王」も、CDで出て歌詞が英語で読めるなら、買い直す買い足すつもりだよ




2008.05.05 mon



これまでにも何度か取りあげたHenri Sauguetアンリ・ソーゲの、これはオペラ“Les Caprices de Marianne”「マリアンヌの気まぐれ」のCDです(仏INA;SOCD98/99)。最新録音ではなくて1959年、この作品の作曲は1954年ですからその4年後の録音ですね。指揮はManuel Rosenthal、Orchestre Radio-Lyriqueの演奏、歌手はAndree Espiosito、Camille Maurane、Michel SenechalにIrma Kolassi。イルマ・コラッシといえばDeccaに録音したショーソンやドビュッシーが有名ですが、オペラの舞台には立たなかったひとで、オペラを歌っているのはいくつかの録音だけなんですね。

バレエ音楽「旅芸人」など聴くと、いい意味でも悪い意味でものほほんとしたお気楽な作風なんですが、これはなかなか印象強烈です。和声といい、多彩な表現様式といい、とにかく音楽がすばらしい。時代からすればかなり平明な耳あたりのよい音楽で、ロマン主義の方を向いた近代といった、どことなくオネゲルにミヨーの血が混じったみたいなところがありますね。演奏もオーケストラ、歌手とも最上級の出来。




2008.05.04 sun

パリ・オペラ座の「プルースト」“Proust ou Les Intermittences du Coeur”のDVDです。Roland Petitがプルーストの大作「失われた時を求めて」を13のtableaux(というのはもちろんオペラやバレエではふつうに「場」を意味することばですよ)で展開します。音楽はフランクのヴァイオリン・ソナタをはじめ、レイナルド・アーン、フォレ、ドビュッシー、ベートーヴェン、ワーグナーなど。



これがひじょうにすばらしい! バレエに関してはいささか不案内なHoffmannですが、バレエとしても、またプルーストに誘発された舞台芸術としても、もっとも霊感に富んだ作品といっていいでしょう。




Tableaux1(第1場)はヴェルデュラン家のサロンのソファにプルースト(を思わせる風貌の「話者」)。




続く第2場の音楽はフランクのヴァイオリン・ソナタ。これはもうじつに自然というか、(第1場をプロローグとしてとらえれば)本編開幕の音楽はこれしかない、という選択ですね。Hoffmann的には、この時点でこのバレエの成功を確信しちゃいましたよ。



これはジルベルト。



元高級娼婦オデットとスワン、「カトレアをして」いるところですね。


第5場の花咲く乙女たち―話者が通りかかる。ここでの音楽はドビュッシーの「海」から。音楽とバレエ(の所作)の調和は全曲中でも随一。



アルベルチーヌとアンドレ。同性愛の匂いもここでは美しく感じられますね。


もっとも、原作ではアルベルチーヌって、決して容姿端麗の美女ではないんですけどね。

まあ、それはそれ・・・でしょう(^^*



これは「囚われの女」。正直なところ、Hoffmannにはこの場のみやや表現が陳腐かなあ、と思われるんですが・・・。


いろいろおっしゃりたいことがありそうですね(^^*


第8場に至って、「失われた時を求めて」の暗黒面が露骨にあらわれてきます。モレルとシャルリュス男爵登場。



モレルに振り回されたあげくの、シャルリュス男爵の行く末。聖と俗の危ういバランス。シャルリュス男爵を演じているManuel Legrisがじつにすばらしい。もちろんHoffmannだって、ここでシャルリュス役は原作どおりでっぷり体型のひとが演じるべきだ、なんて言いませんよ(笑)


この舞台、音楽はもちろん、なにより光(照明)の使い方が巧みなんですが、シャルリュス男爵の登場する場面に関しては、深紅の色使いがまた、効果的ですね



第11場。これはintermezzo的に挿入された、4人の男女の官能の戯れ。



最後の第13場はふたたびヴェルデュラン家のサロン。第1場と合わせて、この枠のなかにすべての物語が展開されていたわけです。

Hoffmannさん、ラーメンが煮えましたよっヾ(・∇・*

背後の集団はパンダ目の、これは過去の彼方に消えていった死者たちでしょう。

じっと動かず座している話者の執筆した(原作の末尾からつなげれば、これから執筆することになる)小説、あるいはそのためにその人生を振り返るフラッシュバックを見ているようですね


ここでの音楽がWagnerの「リエンツィ」序曲と言うのは意外でしたね


素人考えで「トリスタンとイゾルデ」あたりを予想していたんですが・・・ところがこれがまた効果的。優雅にして死の匂いすら漂うまでに退廃的な幕切れになっています。ここでヴェルデュラン夫人役のStephanie Rombergはじつに雄弁なバレエを見せてくれますね。

ほんと! たいへんな貫禄ですね〜(・・;



音楽と相俟って、話者のうつろいゆく世界への諦観とも思える、そこはかとない空虚な内面をも感じさせつつ、壮大なクライマックスを築きます。

言うまでもなく原作は大部な長編小説で、その小説のことは知っていても全巻読破していないひとは多いはず(読んでなくてもたいがい知っている、と言うべきか)。中途半端に拾い読みしたり、解説書なんか見て読んだつもりになっちゃいけませんよ。もちろん、昨日の映画「スワンの恋」を観たくらいで「失われた時を求めて」の全貌を知ることなど不可能だし、このバレエとて同じこと。ただ、原作のエッセンスを抽出してひとつの作品に仕上げている点では、希有のものと言っていいでしょう。「失われた時を求めて」を読んだひとなら、このバレエに漂うatmosphereを愉しめるんじゃないでしょうか(原作を読んでいなくても愉しめる、とまで物わかりのよいことは言えません)。

・・・と、ここまで読み返してみたら、我ながら意外と冷静に語っていますな。いや、手放しで絶賛していると思っていただいて結構です。こんなバレエを鑑賞することができるなんて、プルーストを読んでいてよかった、なにより生きててよかった・・・。

さて、昨日「未見」と言った映画、ラウル・ルイス監督の「見出された時 『失われた時を求めて』より」のDVDを入手しました。ただし、現在原作を再読中なので、観るのはぜんぶ読み終わってからにしたいと思います。




2008.05.03 sat



プルーストの「失われた時を求めて」といえば、ルキノ・ヴィスコンテイほか何人かの映画監督が映画化を計画し断念(頓挫)したと言われていますね。完成した映画としてはフォルカー・シュレンドルフの「スワンの恋」(1983年仏・西独)がもっとも有名でしょうか。そのほか、チリ出身のラウル・ルイス監督による「見出された時」(1998年仏・葡・伊)がありますが、これは未見です。


というわけで、フォルカー・シュレンドルフ監督の「スワンの恋」(1983年仏・西独)です。原作のなかでも独立した挿話としてとらえることに無理のない、比較的映画化しやすいstoryですね。



ただ、Hoffmannは原作中でも、この「スワンの恋」がさほどおもしろいとは思っていません。もちろん、「失われた時を求めて」という小説が持つ全体性を考慮すれば、そのなかの一部分を取り出して映画化することに無理があるわけですが、その問題を別にしても、あまりおもしろくない。どうにも映画として三流、四流といった印象です。


アラン・ドロン扮するシャルリュス男爵。これはなかなかいい配役ですが、その後のシャルリュス男爵についての知識がなかったら(つまりこの映画だけで判断したら)、ちょっと浮いてしまう役柄では?



細部においてはかなり原作に忠実なところもあり、しかし映画の方は規模が規模ですから、ふと思いついたところだけこだわってみました・・・と見えるんですね。そんなやり方で(映画として)独立させたこの物語、結局のところスワンという一個人、一ユダヤ系ブルジョワのエピソードでしかないんですね。いずれにせよ、この映画を観たからって、プルーストの世界に指一本ふれたことにはなりません。


たしかヴィスコンティは「ソドムとゴモラ」を映画化しようとしたんじゃありませんでしたっけ?(^^*


さて、こちらは“La Captive”(2001年仏)。「失われた時を求めて」から「囚われの女」が原作ということで入手したDVDです。監督はChantal Akerman。



「囚われの女」が原作といっても、舞台は現代に移され、まあ、これはプルーストの原作とはまったく別ものですね。



ただ、「囚われの女」の骨組みを借りているので、この主人公を観ていると、現代の若者を描いたとか、その心理を追った映画、とは到底言えません。といって、原作の話者のような徹底して特異なキャラクターを一本貫くにも至らず・・・やっぱり中途半端じゃないかなあ。



この映画のAriane(原作のアルベルチーヌ)役は、以前オネゲルの「火刑台上のジャンヌ・ダルク」のDVDでジャンヌを演じていたSylvie Testudでした。このひとの演技を観ることができたという点では、この映画(DVD)を入手した甲斐がありましたね。




2008.05.02 fri



これは2008.04.13 sunに取りあげたソフォクレス作のギリシア悲劇をヘルダーリンがドイツ語訳したテクストによる、オルフの“Oedipus der Tyrann”「オイディプス王」、DGG国内盤。演奏はラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団、オイディプスはゲルハルト・シュトルツェ、イオカステはアストリッド・ヴァルナイ。



で、こちらが“Antigonae”「アンティゴネー」。フェルディナント・ライトナー指揮バイエルン放送交響楽団、アンティゴネー役はインゲ・ボルク、歌手はほかにゲルハルト・シュトルツェ、フリッツ・ウール、キム・ボルイなど。


これもソフォクレス作のギリシア悲劇をヘルダーリンがドイツ語訳したテクストによる作品ですね

それをさらにブレヒトが改訂したテクストによる映画がこちら―。



監督・脚本・編集、ダニエル・ユイレ、ジャン=マリー・ストローブによる“Antogone Die Antigone des Sophokles der Hoelderlinschen Uebertragung fuer die Buehne Bearbeitet von Brecht 1948 (Suhrkamp verlag)”(1991年独・仏)です。

ええと・・・「アンティゴネー ソフォクレスの『アンティゴネー』のヘルダーリン役のブレヒトによる改訂版1948年(ズーアカンプ社)」・・・ということですね



1991年5月、ベルリンのシャウシュビーネ劇場の委嘱により、演出した舞台を演出者が監督なって映画化したもので、ロケ地はシチリア島セジェスタの古代円形劇場。「監督の制作意図を尊重」したとのことで、trackは切られておらず、つまりchapter機能はなし・・・って、やっぱりちょっと不便ですね。

まあ、ふつうの映画としてだれにでもお勧めできるものではありませんが、ギリシア悲劇に関心のある方は一度ご覧になって損はありません。




ちなみにこの映画、冒頭の音楽がベルント・アロイス・ツィンマーマンの「ユビュ王の夜会のための音楽」の終楽章。

ツィンマーマンのdiscは先月も取りあげましたけれど、これはコラージュ音楽でしたね

シュトックハウゼンの和音連打上にワーグナーの「ワルキューレの騎行」とベルリオーズの幻想交響曲第4楽章「断頭台への行進」が交互に鳴り響くんだよね。ここでの音楽の指揮はミヒャエル・ギーレンとクレジットされている




2008.05.01 thurs

ま、今月も気楽にいきましょう(^^)


ブラームスによる2曲のセレナーデ、これはイシュトヴァン・ケルテス指揮ロンドン交響楽団のDECCA盤。定評ある有名なレコードですね。ケルテスというと、まず批判的な評価を聴いたことがありません。このレコードの演奏も悪くはないと思いますが、Hoffmannとしては「ふつうに、いい」という程度。どうもリパッティみたいに早世したひととか、デュ・プレみたいに病に倒れた悲劇のひとというのは、実際以上に過大評価されているような気がするんですけどね。

Caspar david Friedrichの絵がすてきですね


もう少し渋めの音色で聴きたければこちら―ハインツ・ボンガルツ指揮ドレスデン・フィルハーモニーの東独Eterna盤。


ボンガルツなんて渋いというより鈍いよ、もっとモダンな感覚の演奏がいいよ、という向きにはこれ―マイケル・ティルソン・トーマス指揮ロンドン交響楽団のCD。都会的な洗練と暖色系の響きが両立。もっとも、ボンガルツ、ティルソン・トーマスと聴いてくると、はじめのケルテス盤のバランスの良さが際立ってきますね。




これは最近cpoから発売になったCD。Ansreas Spering指揮Capella Augustina、ピリオド楽器による演奏。ちょっとローカルな雰囲気のほのぼの系。じつはいまもう2種類ばかり聴いたんですが、ひとつはやや痩身気味の響きで、聴いているとやや緊張感を強いられるところがあり、かえってこのシュペリンク盤の個性が長所として感じられました。ここでのボンガルツ盤は別としても、ブラームスの、このセレナーデや室内楽作品などは、あまり巨匠級・長老格の演奏家によるよりも、比較的若手演奏家のほうがintimateな味わいがあって好きですね。