monologue 2009.06

2009.01 2009.02 2009.03 2009.04 2009.05
2008.01 2008.02 2008.03 2008.04 2008.05 2008.06 2008.07 2008.08 2008.09 2008.10 2008.11 2008.12
2007.01 2007.02 2007.03 2007.04 2007.05 2007.06 2007.07 2007.08 2007.09 2007.10 2007.11 2007.12
2006.01〜2006.03 2006.04〜2006.06 2006.07〜2006.09 2006.10〜2006.12
2005.01〜2005.03 2005.04〜2005.06 2005.07〜2005.09 2005.10〜2005.12
2004.12




2009.06.30 tues

自宅で聴いてきたレコードのうち、古典派の交響曲から―。



先日CDでまとまって出たバーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニックのハイドン、通称「熊」と「牝鶏」。



モーツァルトの後期交響曲集、左はジャン=フランソウワ・パイヤール指揮イギリス室内管弦楽団、右はギュンター・ヴァント指揮ケルン・ギュルツェニヒ交響楽団。すっかり忘れ去られたかのようなパイヤールですが、いま聴いてもいいですね。録音は低域ズッシリの、いわゆるピラミッドバランス。また、Hoffmannはギュンター・ヴァントについて、じつはたいへんすぐれたモーツァルト指揮者だと思っています。


2009.06.12 frに「またの機会があれば第1番か第6番あたりを取りあげるかもしれません」と言ったベートーヴェンの交響曲ですが、今回はこの2枚の6番のLPを聴いただけでした。左はmono録音ながらHoffmannのいちばんのお気に入り、ジョージ・セル指揮ニューヨーク・フィルハーモニックの米Columbia盤。右はヨゼフ・カイルベルト指揮バンベルク交響楽団の独Telefunken盤。こちらはややオーケストラの音程が悪いのが惜しい。

* * * * * * * * *



これは自宅から持ってきた本。新刊書店では見かけない。既に品切れか絶版か? ラヴクラフトに興味のある向きは見つけたときにぜひとも入手されたし。




2009.06.29 mon

先日、自宅ではこのあたりのレコードも聴いていきましたよ。


ヘルムート・リリング指揮シュトゥットガルト・バッハ・コレギウムによるバッハ「マタイ受難曲」とロ短調ミサ曲のレコードです。「マタイ」が1978年録音、ロ短調は1977年の録音。リリングはその後も活動を続けており、とくに教育活動に熱心な模様、再録音もあるようですね。しかしこのふたつの録音が行われ、レコードが発売された頃がもっとも輝いていたんじゃないかな。

「マタイ受難曲」は当時からやや平板・微温的と断ずるひともいたんですが、そんなにつまらない演奏ではありません。それなりにドラマティックな緊迫感にも欠けておらず、歌手も一部を除いては好演。ただし緊張感とか求心力に至らないのが平板なんて言われる理由でしょうね。合唱団はうまい。その意味ではロ短調ミサのほうが、いっそstaticなバランスの良さでいいのかというと、こちらはいまとなっては演奏様式の中途半端さで魅力に欠けます。バランスの良さが仇? 「マタイ受難曲」で残念なのは録音の悪さで、第一曲の合唱では、ふたつのグループが左右のスピーカーにへばりついたピンポン録音。コラールは足が地についていないまま中央に曖昧な輪郭で浮かびあがる有様で、奥行き感のない横一列整列型・・・というより左右と中央の3点定位、これではstereo録音とは言えません。音場感皆無。


きびしいですね〜(^o^;


もっとも1970年代も後半になると(とくにメジャー・レーベルでは)こんな録音が多いんだけどね。冒頭の合唱がピンポン録音といえばリヒターの1979年盤もそうだったな



こちらはルドルフ・マウエルスベルガー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団による・・・というより、ドレスデン聖十字架教会合唱団、聖トーマス教会合唱団による「マタイ受難曲」、1970年の録音。ふたつの合唱団はエアハルトとルドルフのマウエルスベルガー兄弟による指導のもとに合同して録音に臨んだもの。じつはHoffmannがはじめて「マタイ受難曲」を聴いたのがこのレコード。

これぞ教会音楽といいたいような、伝統の様式にはまった「マタイ」ですね。とにかく渋いんですが、渋いのひと言では片付けられない重みを感じます。合唱団が全体を支え、シュライアーの福音史家は後年のようにことさらにドラマティックに振る舞ういやらしさがなく、アダムのイエスもすばらしい。その他ジークフリート・フォーゲル、アデーレ・シュトルテ、アンネリース・ブルマイスターも好演。録音はまあまあ、とくべつ良くもなし。東独ETERNA盤だとどうなんだろう?


国内盤LPの解説書から―。マウエルスベルガー兄弟と合唱団の紹介はいいとして、歌手のお写真に注目。プロフィールが記載されているのはブルマイスター、シュトルテ、シュライアー、アダムだけ。ところが、右ページの下に写真だけが掲載されている歌手がいますね。これはハンス=ヨアヒム・ロッチュ。後にトーマス教会のカントルとなったひとですが、もともとはテノール歌手。でもこのひと、ちょっと声が変なんですよね。ややおおげさに言うと、カエルが押しつぶされかかっているような声(笑)なんでよりによってこのひとの写真が掲載されているのか・・・?

かなり以前(2008.02.09 sat)、このハンス=ヨアヒム・ロッチュさんが聖トーマス教会を率いて録音した「ヨハネ受難曲」のレコードを取りあげたことがありましたよね

やはり古式ゆかしいといった演奏だったね。伝統的、というと必ずしもいい意味とばかりは聞こえないかもしれんが、よりどころとなる伝統があるということは、それはそれで慶賀すべきことだと思うね

合唱団指導者としての才覚はたしかなひとですね





2009.06.28 sun

このところ、ブルックナーの交響曲のdiscをいろいろ聴いておりまして、先日自宅に立ち寄った際にはブルックナーのLPもあれこれ引っ張り出して針を降ろして(アナログならではの表現!)みたんですよ・・・というわけで、禁断の(笑)ブルックナーを取りあげちゃいます。ただし、版や稿(初稿とか)の問題については関知しません。なぜかというと、第二の理由はキョーミがないから・・・。

第一の理由は、面倒くさいから、ですね((( ^o^)σ
)~0~)/プニッ♪

さらに、ブルックナーとはぜんぜん関係ない話になるかもしれません( ̄_ ̄;



これはヨッフム指揮シュターツカペレ・ドレスデンの交響曲全集。その昔、某audio雑誌には「ドイツ魂がなくなった」(プッ)なんて書かれていましたな。ついでに言うと、このヨッフム盤ではないんですが、ネットを漂流していたら「精神的にブルックナーの魂を感じ取ることが出来ない」(ププッ)なんて言われているdiscがあって、こりゃよほどいい演奏なんだろうね(笑)そもそもむかしっからレコード雑誌の評論屋が一貫して崩さなかった姿勢が、演奏・音楽についてはいっさい触れず・語らず、と言ってもそう的はずれじゃない。それをまた、後に続くプロもアマも、番郷 本さんが引いておられるように「『おずおずとしたなぞり書き』(by太宰治)」するもんですから、とくにブルックナー(のdisc)に関する論評はあらかた意味不明な他人の寝言。

それはともかく、Hoffmannはたいがいの演奏家は若いころの方がいい演奏をしていたと思っているんですが、ヨッフムは例外かな。このひとは歳とってからの方が充実していますね。というか、晩年の演奏にハズレがないのはまことにめずらしいんじゃないでしょうか。



まず1番はサヴァリッシュのOrfeo盤。Hoffmannは、いわゆる「ドイツ的」な演奏といえば、じつはこのサヴァリッシュあたりが最右翼なんじゃないかと思っています。弦楽器の高域側(つまりヴァイオリン)がやや強調気味で、その点はカイルベルトあたりからの伝統(作曲家で言えばブラームスから)、ためか、やや腰高に聴こえるのが「ドイツ的」というものの正体だと思っているんですけどね。四角四面とは言いませんが、なめらかさよりは重層的な構造を明瞭に示すあたりがサヴァリッシュの美点。



2番はこれ―ジュリーニ指揮ウィーン交響楽団の独Electrola盤。若いころから貫禄の演奏ながら、晩年のように重くなりすぎていないのがいいですね。この曲の第2楽章を聴くと、ついプラハの街をさまよう泥人形を思い出してしまいます(笑)



3番は好きな曲なので、どんな演奏でも愉しめちゃうHoffmannですが、とくに気に入っているのはチェリビダッケ指揮シュトゥットガルト放送交響楽団のlive録音。3番に関してはEMIから出たミュンヘン・フィルとのdiscよりこちらの方が好きです。とにかく、息するのもはばかられるような緊張感。各楽器のバランスを完璧と言えるほどにコントロールしていながら、「エイ!」、「ヤア!」と叫ぶ熱血ぶり(笑)



ちなみに今回聴いて印象に残った3番のdisc―CDばかりですな(笑)左からクーベリック、ケント・ナガノ、ヴァンスカ、若杉弘、シモーネ・ヤング。クーベリックはCBSへの録音よりもこちらのlive盤の方が野性味があってよし。若杉弘はNHK交響楽団を振っており、同じ組み合わせによる7番よりもこの3番の方が出来がいいですね。それにしても、捏造放送はけしからんですな。シモーネ・ヤングは既出の2、3、4番のdiscを入手したばかりで、まだ3番しか聴いていないんですが、これは聴きはじめて間もなく、思わず居住まいを正しちゃいましたよ(もう少し聴き込んでみないとなんとも言えないが)。



4番はあまり好きじゃないんです。左からムーティ、ナガノ、グッテンベルク盤。まあ、この3枚ならどれでもいい(笑)



5番はまたサヴァリッシュ盤。古典派のように理知的。ただし5番がLP1枚というのは詰め込みすぎ。



6番は3番と並んでHoffmannのとくに好きな曲です。ところどころ20世紀音楽に近付いている、ブルックナーとしても特異な作品じゃないでしょうか。6番のdiscで気に入っているのはムーティ指揮ベルリン・フィルの演奏。全曲にわたって途切れることのない緊張感が印象的。どんな音楽でもひたすら歌わせることにばかり腐心しがちなムーティですが、ここではポリフォニック面での構築性と旋律の歌わせ方の、つまり縦と横のバランスが見事です。4番もほぼ同傾向の演奏。6番はケント・ナガノ、ミヒャエル・ギーレンのdiscもいいんですが、ひとつケーゲルあたりに録音を残してもらいたかったですね。



7番もあまり好きじゃないんです。どうも第3楽章、第4楽章と尻すぼまりで、第2楽章の旋律などsentimentalに過ぎると感じられるんですね。お写真はベーム指揮バイエルン放送交響楽団のlive録音。これは海賊盤なんですが、比較的好きなdiscです。



8番はケンペ指揮チューリヒ・トーンハレ管弦楽団のLP。演奏は粘らずあっさりめながら、驚くべき充実度。録音最上質。ホールの音響もいいんでしょう、ちょっと乾き気味でひんやりとした空気感。念のために言っておくと、このLPはスイスのEx-Libris盤(Tudor盤はダメよ)。だいたい8番の終楽章ときたら内容空疎な空威張りとしか聴こえないHoffmannですが、ここでは効果造りを廃して、かえって深い内容を感じさせる演奏となっているのは不思議です。純情の勝利か?



さらに8番のCDでこの3点―左からケーゲル、カイルベルト、バルビローリ盤。このなかではケーゲルが内容空疎な音楽を空疎な内容のままに展開して、暗黒の深淵をのぞきこませるようなホラー・タッチの怪演(なーにわけのわからんこと言ってるんだか、こりゃひとのことは言えたもんじゃありませんな・笑)。カイルベルトは正攻法で成果をあげた例。骨太な禁欲主義(どことなく厭世的)。バルビローリは、どちらかといえば情緒優先の演奏をするひとなんですが、ここではフレーズの終わりのフェルマータをあえて短めに切り上げて(伸ばしすぎないで)、詠嘆調になることを避けているかのよう。オーケストラもハレ管弦楽団としては出色の出来。



9番はバーンスタイン指揮ウィーン・フィルのdisc。映像も残されていますね。情緒・思い入れ・感傷たっぷり、思いあまってテンポは遅くなり、しかしながらこれだけスケールの大きい演奏となるとsentimentalのひと言では片付けられません。ほとんどマーラーの世界なんですが、これもまたよし。ニューヨーク・フィルとの旧録音も同傾向の演奏ながら、当然の如くウィーン・フィルとの演奏の方が指揮者の意図は徹底しています。だからこそ、ニューヨーク・フィル盤にも存在価値があるんじゃないかという・・・(笑)もっと「ふつうの」演奏ならサヴァリッシュ盤が知情意の高度なバランス。



これはインバル指揮フランクフルト放送交響楽団の全集(バラ)。オーケストラはやや弱い。いわゆる0番、00番も録音されているのが貴重。



ここから演奏家別に取りあげてみると、ブルックナーってあまりに人間的な生々しい表情付けを施した演奏よりも、あまり作為を感じさせないで作品に語らせるような、ちょっと素っ気ないくらいの演奏の方が似合うような気がします。まあ、バーンスタインの場合は、「そっち系」もここまで徹底すると説得力を得てしまうという例でしょうか。その意味ではクーベリックやバルビローリはいまひとつの感あり。



フルトヴェングラーやクナッパーツブッシュ、シューリヒト、コンヴィチュニー、アーベントロートといったあたりのdiscも聴いたんですが、ろくすっぽお写真も撮ってません。もはやお呼びでない・・・とまでは言いませんが、さすがに古くさい(録音のことではないよ)。ただ、これは聴く側であるHoffmannの、そのときどきの気分の問題もありますからね。いずれまた熱心に聴くようになるかもしれません。



巨匠時代の指揮者でも、クレンペラーの4、5、6、7、8、9番(9番の写真撮り忘れ)はいま聴いても意外とモダンな感覚。



ワルターはロマンティックに過ぎますね。ちなみにコロムビア交響楽団は編成が小さくて、曲によっては録音でゴマかしている・・・とは昔よく言われていたことなんですが、編成の小さいのを録音で誤魔化す、ということがどういうことなのか、どのようなテクニックなのか、Hoffmannにはぜんぜん理解できないんですけどね。



Orfeoに録音されたサヴァリッシュ盤、Hoffmannが持っているのは1、5、6、9番、これで全部かどうか分かりませんが、いずれも折り目正しい楷書体でありながらstaticに傾くことなく、かなり気に入りました。



若杉弘はNHK交響楽団との3、7番のほかに、ザールブリュッケン放送交響楽団を振った2、9番のdiscがあります。この指揮者らしい柳腰のブルックナーになっていますが、なかなか美しいですね。



日本人指揮者としてはかなりの個性派、井上道義には新日本フィルを振った7番があります。得難い個性は賞賛ものながら、Hoffmannは7番が好きではないのであまり・・・(笑)



お写真撮ってませんが、カラヤン、ベルリン・フィルによるDGGの全集もLP(バラ)で持っていて、かつては結構気に入っていたものです・・・が、ちょっと脂っこい(笑)弦楽器がギラつくうえに平面的なDGG録音とも相俟って、あまり聴かなくなっちゃいました。晩年の8番は比較的いいかな。カラヤンの衰えかやや流れが硬くて、ウィーン・フィルの響きも(おおげさに言うと)貧血気味でモノトーンと聴こえるんですが、それがかえってブルックナーらしい? 7番は単にギクシャクしているだけ。



テンシュテット、ロンドン・フィルの録音はめりはりに欠けて、どうもフンドシがゆるい(笑)同じ組み合わせによるマーラー録音にもそうした傾向はありましたね。ところがテンシュテットって、ドイツのオーケストラを振ったlive録音のdiscを聴くと、意外やアタックが強め、ちょっとベームを思い出してしまうくらい。右はバイエルン放送交響楽団を指揮した3番。EMIの正規録音(4、8番)とはまるで別人のよう。



ベームといえばDecca録音の3、4番は、この指揮者がまだ元気な頃で音楽の推進力を感じさせるものの、やや強引と聴こえて、晩年の枯れた7、8番の方がまだしもというのがHoffmannの感想。いや、じつは枯れすぎちゃって、オーケストラが勝手に奏いているようなところもあるんですけどね。バイエルン放送交響楽団との7番のlive録音は海賊盤ですが、これは指揮者の意思も行き渡っていて、なおかつほどよく枯れています。



ケント・ナガノとミヒャエル・ギーレン、いずれも6番のdisc。このあたりから、ブルックナー演奏は先に進んでいくのかなと思っています。

(お写真の残り)







その他、聴いたdiscの一部。どれもが気に入ったdiscというわけではないんですが、お写真撮られてupされただけでもまだしもの扱い。ただしシモーネ・ヤングはまだ3番しか聴いておらず、パーテルノストロは5番まで。




2009.06.27 sat

仕事のついでに自宅に寄って、レコードを聴いてきましたよ。



2009.06.20 satに
アンドレ・クリュイタンス指揮ケルン放送交響楽団によるビゼーの歌劇「カルメン」のdiscを取りあげた際、こんなこと言いましたよね。

---ここから---
周知のとおり、クリュイタンスの「カルメン」といえば、ソランジュ・ミシェルのカルメン役で、パリ・オペラ・コミーク管弦楽団を振った1950年のスタジオ録音がありますね。もちろんそれもすぐれた演奏なんですが、歌手に関してはやや印象が薄い。その意味では、この1958年録音のdiscはドイツ語版であることについて許せるのであれば、歌手では一長一短・・・よりやや上。クリュイタンスの指揮は(1950年録音のdiscはLPしか持っていないので、いま聴いて確認できないんですけどね)あるいはこちらの方が充実しているかもしれません。
---ここまで---


・・・で、聴いてきましたよ、パリ・オペラ・コミーク盤。結論から言えばオーケストラはケルン放送交響楽団のほうが上かも。しかしながら、さすがに板に付いた演奏には違いなく、兵営のラッパにまで盛大にヴィブラートがかかっているのもほほえましい(笑)当然のことに、「カルメン」をフランス語で聴くのは心地よく、少々小粒な歌手も、台詞入りのオペア・コミーク版にはふさわしいとさえ思えてきます。



ほかに「カルメン」のLPは、プレートル盤(カラス盤というべきか)、アバド盤、ロンバール盤なども棚にあり、そのなかから今回はバーンスタイン、メトロポリタン歌劇場のDGG盤を聴いてきた・・・が、感想は秘密だ(笑)




メトロポリタン歌劇場の「カルメン」といえばこれ―ローザ・ポンセルによるカルメン、ホセをルネ・メゾンが歌っているという夢のようなキャスト。Hoffmannの大好きなdiscです。

ポンセルは1935年にメトでカルメンをはじめて歌っており、評論家に酷評されながらも、興行的には大成功(だから評論家の言うことなんてアテにならないんだよ)、1936年、1937年と歌い続けて1937年に40歳の若さで引退。録音は1935年、1936年のものも残されています。このCDは1937年クリーヴランドにおけるlive録音ですから、引退の年の貴重な記録です。高音域に難があると言われたものの、その豊かな表現力に力強さを兼ね備えた歌声は、マリア・カラスの師でもあった指揮者トゥリオ・セラフィンに「今世紀最高のソプラノ」、「奇跡」と讃えられたんですよ。




2009.06.24 wed



ちょいと休みます。




2009.06.23 tues



ちょっと前に書店で見かけたときはばかばかしいと思って手を出さなかったが、結局入手して読んでみたらばかばかしくておもしろかったヾ(^o^*「ばかばかしい」というのは悪口じゃないよ

主人公は平凡なサラリーマン、その高校時代の同級生にニーチェが降臨して、主人公は世界に危機をもたらした元凶たるプラトン、カントの末裔であり、いまこそ負の連鎖を断ち切って世界を救うためには主人公が改心しなければならないと、レクチャーをはじめる・・・はたして主人公は無事改心して世界は救われるのか・・・というオハナシ。

架空対談ですね

そういえば、ちょっと以前に明智小五郎(天知茂)とシャーロック・ホームズ(ジェレミー・ブレット)の対談をupしたことがあったなあ

ワタシが司会を務めたんですよね(^o^*それに、Richard WagnerとHoffmannさんの架空対談が書いてある古いノートもありましたね

ああ、それはこのhomepageをはじめるよりはるか以前に書いたものだよ(笑)

おふたりともほろ酔い加減で、よせばいいのにHoffmannさんがジュディット・ゴーチエのことを訊いて・・・

そこにたまたま友人の小島君が訪ねてきて、あわてたWagnerが押し入れに隠れようとするんだけど、小島君はすぐに帰って、出てきたWagnerにぶん殴られそうになるんだったな(^_^A;いやー、あのときはマイッタ・・・

えぇ〜っ?(・・;「あのとき」って・・・?

# Hoffmannのほうがよっぽど、正真正銘ばかばかしいもの書いてますな;;;




2009.06.22 mon



bbsでローラーゲームの話題が出たので、1975年米映画「ローラーボール」Rollerballですよ。監督はノーマン・ジュイソン、主演はジョームズ・カーン。

近未来、戦争も犯罪もなくなった平和な時代に、人々の抑鬱された暴力嗜好・闘争心のはけ口として興行されている殺人スポーツ、ローラーボール。ヒューストン・チームの人気スター、ジョナサンは、そうした体制に疑問を抱き、また世界を支配する企業の重役たちはジョナサンの人気に危惧を抱き、彼を抹殺しようとします。


ゲームはローラーゲームの翻案、円形トラック内をローラースケートで走って重さ10キロの鋼球を奪い合い、マグネットのゴールに入れれば得点になるというもの。相手チームへの妨害によって死傷者さえ発生するというゲームのバイオレンス・シーンが見どころ・・・というか、それだけの映画なんですケド(^^;


これはジョナサン暗殺指令が下った、東京チーム。どことなく日本人というよりチャイナ風(笑)黄色人種だからユニフォームも黄色? メガネかけたまんまのやつもいるし(笑)でもその無表情ぶりがなかなか不気味なチームです。和帽子の額部に「風」の文字が見えるのは、「神風特攻隊」からの連想かな。なんか空手の正拳突きのポーズもベタですが、妙にカッコイイとさえ言えるかも。じつは当時ローラーゲームの東京ボンバーズに出演のオファーがあったんですが、あまりの荒っぽさに怪我でもしたら後の興行に差し支えると断ったとか。まあ、当時の若者ばかりの東京ボンバーズが出演するよりも、この不気味なオッサンたちの方がはるかに役にふさわしいでしょう。

この試合では、ゴールに「ゴール」と、日本語で書いた紙が貼ってあるんですよね(^o^;


ニューヨークチームとの決勝戦は反則なし、選手交代なしの、もはや凄惨極まる殺し合い。ジョナサンはただひとり生き残ってゴールを決めます。ドームを揺るがすジョナサン・コール・・・。ジョナサンを抹殺しようとした企業の重役には皮肉な結果・・・というオチですが・・・まあ、近未来だの管理社会だのといっても、結局アクション映画ですね。つまり、この社会のなかで彼の存在(その人気が)それほどまでに脅威であるということに関して、どうも説得力に欠けるんですよ(観客の熱狂ぶりの描写もおざなりで変化も工夫もない。まあ、エキストラだからしょうがないか)。だからただのアクション映画と見える。

一部ではカルト的な人気があって、2002年にリメイクされたとか(見とらんが)。正直なところ、Hoffmannの好みからは遠い映画なんですが、どうも捨てがたい風味(笑)があるんですな。

ひょっとして、B級風味ということですか?(笑)



制作費1500万ドルというわりにはチャチな未来図。スタジアム(トラック?)の建設で予算使い切っちゃったんでしょうか(笑)


1975年の映画としても、未来的というにはチト陳腐な重役室。右はコンピュータ(というか、人工知能)なんですが、これ、ほとんど手塚治虫の世界ですね。


印象に残ったのは上流社会の退廃ぶりを描いたこんなシーン。

これは暴力・破壊嗜好のあらわれというわけなんでしょうね




ところで、007映画でボンドガールも演じている(しかも二作にご出演)女優モード・アダムスも出演していますね

女優なんか、いいのいいの(^^;キャプチャしてないし・・・




2009.06.21 sun


マルセル・ブリヨンが小説も書いていたとは知りませんでした・・・というわけで、照明を変えてお写真撮ってみましたよ。

どういうわけなんですか〜(^o^;


電球色てのも雰囲気があっていいもんですね。デジカメによってはWBがAutoだとゴーインに補正してしまう機種もあるようですが、ウチのはAutoでも雰囲気を残してくれます。設定をいちいち変えなくてすむ方が楽ですね。

文句?(・∇・;

ちなみにこの電気スタンド、写ってませんが、もう長いこと使っているもんですから傘はところどころ破れて、もうぼろぼろ。それもまた一興(笑)


これはさすがに・・・雰囲気とかの問題じゃない(笑)

鏡の中にほの暗く・・・じゃなくて鏡の中は真っ黄っ黄、ですね(^o^;

(おまけ)


ここで「おまけ」にupした本から―。




2009.06.20 sat



ロリン・マゼール指揮ウィーン国立歌劇場によるビゼーの歌劇「カルメン」、1966年のlive録音です。歌手はクリスタ・ルートヴィヒのカルメン、ジェイムズ・キングのドン・ホセ、エバーハルト・ヴェヒターのエスカミーリォ、脇にエーリヒ・クンツやルチア・ポップの名前も並んでいます。

Hoffmannはベルリン放送交響楽団時代のマゼールが好きで、当時のPhilips録音のdiscをときどき聴きますが、同オーケストラへの音楽監督就任は1965年ですからちょうどそのころの公演の記録ということになりますね。

マゼールの「カルメン」にはほかに2種のスタジオ録音があります。ひとつはベルリン・ドイツ・オペラとの1970年の録音、もうひとつはフランス国立管弦楽団との1982年の録音で、こちらはジョセフ・ロージー監督による映画(この収録は1984年)のサントラ盤としても使われていますね。Hoffmannは後者のLPを持っていますが、どうも手際よくまとめた模範解答といった演奏で、おもしろくない。同じくロージー監督が映画化している1978年録音のモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」もそうだったんですが、おしまいまで聴いてから前奏曲(序曲)を続けて聴いてもぜんぜん違和感がない、なーんか内的な燃焼というものが感じられず、泣くのも笑うのも冷静に、これはあくまで演じているものなんだよといった演奏でしたね(指揮とオーケストラの話、歌手はまた別)。

しかしこのウィーン盤はいいですね。時期もさることながら、やはりlive録音というのもよかったんでしょうね。入念な表情付けもあざとくならず、要所要所で自然に熱が入っていく様は純情とさえ感じられます(笑)とくにルートヴィヒがたいへんすぐれた歌を聴かせてくれます。このひと、役を歌い演じるのが上手い知性派でありながら、クールになりきらずに感情移入気味になるところがあって、そのあたりのバランスが見事です。ここではそのルートヴィヒをはじめ総じて女声が魅力的で、ジャネット・ピロウのミカエラもよく、またフラスキータのポップとメルセデスのマルガリータ・リローヴァに、ダンカイロ役のエーリヒ・クンツ(名人芸の域!)らが加わった密輸入業者のアンサンブルはじつに愉しい。そのあたりとくらべると男声陣、ホセのキングとエスカミーリォのヴェヒターはやや弱いかな。とくに後者はliveとはいえ、力が入りすぎて歌のフォルムが崩れてしまっています。

さて、ルートヴィヒのカルメンはホルスト・シュタインとのドイツ語版の録音(1961年)が独Electrolaにありますが、これは以前取りあげたことがありましたね(追記:見つけた、monologue2005.06.28 tuesにあった)。エリーザベト・ヘンゲンがカルメンを歌ったカール・ベームのドレスデン録音(1942年)もそのときに取りあげてたはず。そこでHoffmannが所有しているもうひとつのドイツ語版「カルメン」を―。



アンドレ・クリュイタンス指揮ケルン放送交響楽団による全曲録音です。カルメンはイーラ・マラニウク、ホセがハンス・ホップ、エスカミーリォがワルター・ベリー、ミカエラがアニー・シュレムといった布陣、録音は1958年2〜3月、おそらく放送用録音でしょう。

これがまた、いいんですな(^^*たしかH.シュタイン盤を取りあげたとき、続けてベーム盤を聴いて、「上には上があるもの」なんて言った記憶がありますが、今回も同じことを言います(笑)いや、マゼールのliveもいいんですけどね、やはりクリュイタンスは一枚上手。周知のとおり、クリュイタンスの「カルメン」といえば、ソランジュ・ミシェルのカルメン役で、パリ・オペラ・コミーク管弦楽団を振った1950年のスタジオ録音がありますね。もちろんそれもすぐれた演奏なんですが、歌手に関してはやや印象が薄い。その意味では、この1958年録音のdiscはドイツ語版であることについて許せるのであれば、歌手では一長一短・・・よりやや上。クリュイタンスの指揮は(1950年録音のdiscはLPしか持っていないので、いま聴いて確認できないんですけどね)あるいはこちらの方が充実しているかもしれません。

ちなみにHoffmannが所有しているケルン放送交響楽団によるオペラの放送用録音といえば、エーリヒ・クライバーの「魔弾の射手」が1955年、カイルベルトの「オベロン」が1953年、同じくカイルベルトの「魔笛」が1954年・・・ひょっとすると1950年代はこのオーケストラの黄金時代だった?




2009.06.19 fri



エリアフ・インバル指揮フランクフルト放送交響楽団ほかによるベルリオーズ作品集。これまた廉価盤レーベルBrilliantから出た11枚組boxセットです。収録は幻想交響曲、「イタリアのハロルド」、「ファウストの劫罰」、「ロメオとジュリエット」、「キリストの幼児」、テ・デウム、レクイエム・・・って、買うときにはろくすっぽ確認もしなかったんですが、「レリオ」が入っていないのね(・・;



いや、じつは「幻想」と「レリオ」は国内盤で持っていたからかまわないんですけどね。このふたつの作品を組にしているのは、インバルの演奏にはじつにふさわしい。ここでの幻想交響曲の演奏は、他の多くのdiscと異なって、標題性をかなり意識したものと思われるんですね。つまり、後に「レリオ」が続くことを前提とした「幻想」になっている。その意味でも、Brilliantのboxは「レリオ」を収録するべきでしたね。

「レリオ」といえばブーレーズ盤でナレーターを務めているジャン・ルイ・バローがたいへん印象的でしたが、ここでのダニエル・メスギシュも見事。テノールのキース・ルイスとともにこの演奏のコンセプトを支えています・・・というのは、合唱がチト下手で、オーケストラは決して技術的に問題があるわけではないものの、インバルの「読み」に完璧に応じられていると言えるかどうか・・・。なんか、プラスアルファが感じられないんですね。

放送局のオーケストラらしく、適応性は広いようで、ソツなくこなしているんじゃないですか?

演奏水準も低いとは思わないけど、聴いていて「おっ」と思わせるような箇所がもっとあってもいいと思うんだけどね

贅沢な不満ですね〜(^o^;

ひとつには録音の問題もありそう。これ、日本コロムビアとヘッセン放送の共同制作で、録音にあたってはいろいろ工夫しているらしいんですが、オンマイクでもオフマイクでもない、どうにも中途半端と感じられます。
細部まで聴き取れるわりには透明度に劣り、ほこりっぽくて見通しが悪い、金管が朗々と鳴り響くと、弦の聴こえが悪くなる。ちょっと演奏の足を引っ張ってしまっている印象ですね。そのあたり、Brilliant盤に収録されているほかの作品も同様。




2009.06.18 thurs


独Membranレーベルから出たパーテルノストロ指揮ヴュルテンベルク・フィルによるブルックナー交響曲全集の激安boxです。0番から9番までの交響曲と「テ・デウム」を収録した11枚組。以前別なレーベルから出ていたものですね。函は上に開くタイプ。

教会録音ならではの豊かな残響が特徴的。ブルックナーの交響曲に教会の深い残響がふさわしいのか、似合うか似合わんか、という点についてはおそらく賛否両論でしょう。なにせブルックナーともなると「一家言有している」というひともたくさんいそうなので、Hoffmannなんぞが口を出せそうにもないし、出すつもりもありません。

どうでもいいけど、ギュンター・ヴァントが、ブルックナーの交響曲に教会の深い残響はふさわしくない、と発言したインタヴュー記事が雑誌に掲載されて以来、同じことを言うひとが増えましたな(笑)それまでだれも言わなかったのに、深い残響はいつの間にか不快残響になっちゃった(^o^;



こちらも同じレーベルから出たアンネリーゼ・ローテンベルガーの10枚組box。若いころのオペラ・オペレッタのアリアなどを集めたセットで、すべてmono録音。また安いんだな、これが(笑)Hoffmannはこのあたりの録音も、LPで所有しているんですが、これだけまとまっていてお値段は牛丼5杯分程度なら、迷わず買いますよ(^^*



若き日のローテンベルガーといえばこんなdiscも入手。ペーター・コルネリウスの「バグダッドの理髪師」。1957年4月の録音。

ローテンベルガーはベルクの「ルル」などでもいい録音を残していますが、若い頃から結構歳月を経るに至っても可愛らしい声の歌手でしたね。ただ、オペレッタだと可愛らしいといっても、どことなく母性的な魅力で聴かせる声で、いまふうに言えば「癒し系」かな(笑)




2009.06.17 wed



以前にもお写真upした本ですけどね、これを読んでいたら、「おっ、『金瓶梅』を読んでるのか」と言われたことがあります(^o^;まあ、「金瓶梅」も読まんことはないが・・・

この本は、Hoffmannさんにとってほとんどreferenceという以上に聖典ですね〜(^^*




2009.06.16 tues


たまにゃ新刊書店も隅々までながめてみなきゃいけませんな。左はセイバイン・ベアリング=グールドの「人狼伝説」、右はミュノーナ・・・じゃなくて、ザロモ・フリートレンダーの「子どものためのカント」です。いつの間にやら翻訳が出ていたんですね。いずれもかなり以前、ベアリング=グールドは英語で、S.フリートレンダーはドイツ語で読んでいますが、我が国の出版業界も捨てたもんじゃない。

ベアリング・グールドの本なんて、この古典的名著がいまさら本邦初訳とは、紹介が遅すぎるとは思うけどね

以前、この本を参考に、お話ししたことがありましたね(^^*

そういえば、Mary Shelleyの“The Last Man”も翻訳が出ていてびっくりした



見かけただけで買わなかったので、以前にもupしたThe Hogarth Press版(pap)のお写真をどんぞ♪



こちらは最近の出版というわけではありませんが、ミルチャ・エリアーデの本は、これと決めて探す場合でないと見つけにくいんですね。その著書は(小説でさえ)「民俗学」の棚にあったり、「世界史」の棚だったり、いやいや「宗教」とか「哲学」の棚に鎮座ましましていることもあります。




2009.06.15 mon

「ウルトラQ」、円谷英二率いる円谷プロによる制作、1966年に放送された特撮ウルトラシリーズの第一作です。最近DVDが廉価にて発売されて、あわや大人買いしてしまいそうになりましたが、いまのところ思いとどまってます。いやあ、なんかパッケージデザインのセンスが悪いというか、とにかく安っぽくて、できればあまり手を出したくない・・・(^o^;

とりあえずvol.1だけ観たんですが、画質・音声とも良好。収録されてるのは
「ゴメスを倒せ!」、「五郎とゴロー」、「宇宙からの贈り物」、「マンモスフラワー」の第1話から第4話まで。


これは「宇宙からの贈り物」から―このあたりの見せ方には既視感あり。たとえば左は「放射能X」とか、右なら「キング・コング」とか。海外のmonster映画をよく研究したのでしょうか。



「マンモスフラワー」は、これ、植物だからただ生えてきただけでは地味すぎると思ったんでしょうか、根っこが人にからみつく吸血植物というのが少々荒唐無稽で、話を安っぽくしていて残念。



一話30分にもかかわらずこんなシーンが妙に長く感じられる(ややダレる)のは、よくも悪くも日本の特撮ものの特徴ですね。

特撮ものとしては殿堂入りの古典ですよ〜

ただ、ノスタルジー以上の感激に至る作品となると、全部が全部とはいかないんだよね。検索すると大絶賛の嵐なんだけど・・・

それはHoffmannさんが怪奇味のあるstoryがお好きだからじゃないですか(^^*

そう(笑)じつは「ウルトラQ」よりも「怪奇大作戦」の方が気になっているんだけど、あちらのDVDはまだお高い・・・(^^;

(おまけ)



映画(TVドラマ)のなかのカメラ画像―桜井浩子さんが構えているのは、これ、YASHICAですね。




2009.06.14 sun



「夢の中の恐怖」Dead of Night(1945英)です。ダリオ・アルジェントを観た口直しに(笑)英国産古典恐怖映画はもってこいですね。

週末に郊外の邸に修繕を依頼されて訪れた建築士は、その邸にも、居合わせた人々に見覚えがある。それは何度も夢に見た光景と夢の中で出会った人たちだった。彼の不思議な告白に誘発されて、居合わせた男女はそれぞれに不思議な体験談を語りはじめる・・・というオムニバス。4人の監督と4人の原作者、原作者にはH.Gウェルズ、E.F.ベンスンの名もあり。


予知能力の話・・・


古典的亡霊譚に、因縁ある器物(ここでは鏡)による憑依譚・・・



あちら側の世界に帰れなくなった幽霊というユーモアもの(これはスケルツォの位置付けだな・笑)・・・



腹話術師の狂気、これは超自然とも二重人格を扱ったサイコものともとれる、わりあいありがちなstoryながらトリを務めるにふさわしい良作ですね。



そして物語の枠組みへと帰って行き・・・ここでこんなネタばれ気味の画像をupするのはルール違反かもしれませんが、なんとこのDVD、ジャケットにこの直後のシーンが印刷されているという無神経なパッケージデザイン(^o^;ヲイ

イギリスのオムニバス・ホラーというと、Hammerのライヴァルとも言われた(Hoffmannはそうは思っていないんですが)Amicusを思い出しますね。Amicusの映画も結構観ているんですが、未だ取りあげたことはありませんでしたね。この1945年の
「夢の中の恐怖」はなかなか格調高い恐怖映画といっていいと思うんですが、手堅く、というよりentertainmentとして手際よくスマートにまとめられている点、どことなくハリウッド調。映像にも、とりたてて語るべき個性も魅力も乏しく、まあまあの出来といったところでしょうか。

私は腹話術師のエピソードがよかったと思います。俳優さんも憑かれたような狂気を演じて、いい意味でB級風味で・・・

B級かい?(笑)

これで合理的な解決に至るstory展開とすれば、ヒッチコック風にもなるんじゃないですか?(^^*

それはまた、大胆な意見だなー(^o^;


ところでこの映画、音楽がGeorges Auricなんですね。Auricの映画音楽を集めた“The Film Music of Georges Auric”というdiscが英Chandosから出ていて、この“Dead of Night”の音楽も、なかなか上質な演奏で収録されています。




2009.06.13 sat



なぜかここで(笑)ダリオ・アルジェントの「トラウマ」Trauma(1992伊・米)です。

拒食症に苦しむ16歳の少女が精神病院を脱走し自殺を図ろうとして、通りかかった青年に助けられ、自宅へ送り返されるのですが、その夜霊媒師である母親が降霊会の果てに父親ともども何者かに首を切断されてしまいます。その後も次々と殺戮を繰り返す首切り殺人鬼の正体は・・・というmysteryタッチのstory。

ダリオ・アルジェントといえば1940年イタリア生まれの、いまやホラー映画界の巨匠ですね。「鮮血の美学」と賛辞を送るひともいれば、ご都合主義でimage先行型なんていうひともいますが、じつはHoffmannはこの監督の作品はほとんど観ていません。このDVDはなんとなく魔がさして(^o^A;手に取ってしまったもの。


この映画に関しては、残酷描写はたいしたことはありません。よくも悪くも「悪趣味」といわれることの多い監督ですが、そんなに悪趣味でもなく映像は美しいといっていいかも。観ていて飽きさせないsuspensiveな展開も悪くはありません・・・が、image先行というのはそのとおりですね。描きたいシーンや色彩があって、それに合わせて脚本が作られたかのような印象があります。まあ、mysteryタッチだからといって、そんなに合理的につじつま合わせをしなくてもいいんですが、それにしてもダンドリが唐突で強引と感じさせるあたりが欠点でしょうか。



主演は監督の実の娘、アーシア・アルジェント。当時じっさい16歳、拒食症の娘の役ということでかなり減量したとか。さすがに役に没入した熱演ぶり。彼女、美少女といえばそうなんですが・・・



角度によってはおとーさんにたいへんよく似ています(笑)

ダリオ・アルジェントって、どんなお顔でしたっけ?

う〜ん・・・どことなく、シギスヴァルト・クイケンがもう少し痩せたような感じだなρ(^o^;このひと♪ 
(^_^;はあ・・・でも、娘さんはクイケンさんに似てないと思いますよ

ヽ(^^;このひと

たしかに映像は美しいんですが、美しいと言い切ってしまうのも、審美に関してなにか誤解をしているような気がしますね(^^;またその映像・色彩感には、ちょっと湿度高めでべたつく猥雑さが感じられるところ、いかにもイタリアふうですね(撮影はアメリカのようですが)。登場人物の行動や心理に矛盾や不可解なところもありますし、story上必要もないのに無理に挿入したようなシーンも気になりますね。そのあたりがご都合主義なんて言われてしまうところでしょうか・・・とするとこの映画、ご都合主義大嫌いのHoffmannさんの好みからは遠いのでは?

たしかに好きな映画とは言えないけど、その無理に挿入したようなシーンがいちばん印象に残っているんだよね(^^;下品に堕す一歩手前の危うさがこの映画の魅力かな・・・

Hoffmannさんも矛盾してますね〜(^o^;



首がチョン切られるお芝居なんて、なにもいまになってはじまったことじゃないんですよ




2009.06.12 fri


ベートーヴェンの交響曲ともなると、「通俗名曲」とはいえ、それは人口に膾炙しているという意味であって、まさに名曲には違いなく、決して価値のない音楽ではないと思います・・・が、Hoffmamnはあまり聴きません(笑)それでも、新たに入手したdiscを聴くとなれば、1番から9番まで、ひととおりどこかしらにチェックポイントがありますね。つまり楽譜どおりやっているかどうかいということで、ただしそれは原典版主義といったような問題ではなく、オーケストラがルーチンワークで演奏すると、つい見落としてしまうような、音符の附点その他による音価の違い、休止符の処理といった箇所です。

そこで、交響曲第7番のdiscで、あるチェックポイントに耳傾けてみたんですよ。どの箇所かはあえて言いませんが、第1楽章はじめのほうといえば勘のいいひとはわかるかも。はたしてみなさんきちんとやっているか・・・以下、いろいろ聴いてみましたよ。



 ベーム指揮 ベルリン・フィル ちゃんとやってる
 ベーム指揮 ウィーン・フィル やってない、かな?
 バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィル やってない(写真)
 バーンスタイン指揮 ウィーン・フィル やってない
 フルトヴェングラー指揮 ベルリン・フィル(1943年) やってない
 フルトヴェングラー指揮
 ウィーン・フィル(1950年) 微妙だけど、やってないみたい
 クーベリック指揮 ウィーン・フィル 微妙・・・

 クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団 忘れた(笑)
 クリュイタンス指揮 ベルリン・フィル やってる

あまり意外性はありませんね(笑)

ベルリン・フィルはたいがいちゃんとやってる。ウィーン・フィルの演奏はどれも微妙なところで、これはひょっとするとウィーン・フィルの伝統的なスタイルかもしれんな


 ワルター指揮 コロムビア交響楽団 やってないなあ
 セル指揮 クリーヴランド管弦楽団 やってないよ(写真左)
 シューリヒト指揮 パリ音楽院管弦楽団 やってない
 コンヴィチュニー指揮 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 やってない、かな?
 カザルス指揮 マールボロ音楽祭管弦楽団 う〜ん、微妙
 カンテルリ指揮 フィルハーモニア管弦楽団 やっとらん
(写真右)


カンテルリは若くして亡くなられましたが、そのほかは大戦前から活動されていた世代の、いわゆる巨匠クラスの指揮者ですね

このあたりは細かいことにはこだわらない大物?(笑)


 ジュリーニ指揮 シカゴ交響楽団 やってる(写真左)
 ジュリーニ指揮 ミラノ・スカラ座管弦楽団 やってる
 モントゥー指揮 ロンドン交響楽団 はっきりやってる(写真右)
 モントゥー指揮 フランス国立管弦楽団(1955年シャンゼリゼ劇場live録音) やっぱりやってる

いかにもきちんとやってそうなお二方ですね(笑)


それでいて演奏が神経質にならないところがすばらしい。ジュリーニというひとは、細部は自己流のくせに要所要所は見過ごすことなく、確実に押さえているんだよね



 メンゲルベルク指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 やってるんだな、これが(笑)
 フリッツ・ブッシュ指揮 ウィーン交響楽団 ちゃんとやってる(写真)
 クレンペラー指揮 フィルハーモニア管弦楽団 はっきり、やってる
 マイケル・ティルソン・トーマス指揮 イギリス室内管弦楽団 これもはっきり、やってる


クレンペラーの演奏は「当然じゃ」と言わんばかりと聴こえますね(笑)ちょっとおおげさじゃないかと思うくらい、わかりやすくやっていますよ

ブッシュはとにかく誠実と言いたいまじめな演奏だね。ティルソン・トーマスの録音は小編成オーケストラによる演奏だけど、世の趨勢は古楽器に向かってしまったから、時代の徒花みたいな気もする。でも、ただ小編成でやりました、というだけの演奏ではないんだよね。よく譜読みしている。それにクレンペラーを含めた3人はともかく、メンゲルベルクがちゃんとやってるのが意外であり、さすがと言うべきか・・・



 ケンぺ指揮 ミュンヘン・フィル ちゃんとやってますよ
 ケンペン指揮 ベルリン・フィル やってる、かなあ?
 ギーレン指揮 バーデン=バーデンSWF交響楽団 かすかに、やってる?
 インマゼール指揮 アニマ・エテルナ やってないな(写真)

ケンぺ、ミュンヘン・フィルの録音は独BASFのブラームスがなんとも響きの掘りの浅い印象で、これはオーケストラが弱いのではと思っていたんですが、この独Electrola録音のベートーヴェンは悪くありませんね

インマゼール盤は我が家で唯一の古楽器演奏によるベートーヴェンの交響曲なんだけど、これがきちんとやっていないのは意外だなあ

まだ何点か残ってますね

そろそろ飽きてきた、もういいよ(笑)



それでは、Hoffmannさんのお好きなdiscはどれでしょうか?

端正で造形感覚に冴えを見せるクリュイタンス、ベルリン・フィル盤、それにジュリーニ、シカゴ交響楽団の貫禄、モントゥー、ロンドン交響楽団は若々しいとさえ言いたいほどの躍動感が魅力的だね。とくにモントゥー盤で、主旋律以外の部分が出しゃばっているわけではないのに雄弁と聴こえるのは、20世紀音楽の演奏にも冴えを見せたこの指揮者のスコアを見る眼があればこそなんじゃないかな。バーンスタイン、ニューヨーク・フィルの全集もいい。ウィーン・フィルとの録音の方は響きが華やかにすぎるのと、効果を狙った細部へのこだわりと全体の見通しがバランスを欠いているような気がする(9曲中、7番は比較的成功しているんだけどね)。古いニューヨーク・フィルのほうが響きは軽めでも、直情的で聴いていておもしろい。あと、
個性派として印象に残るのはカンテルリ、フィルハーモニア管弦楽団と、フリッツ・ブッシュ、ウィーン交響楽団の盤かな

例の箇所を必ずしもきちんとやっている演奏ばかりじゃないんですね(笑)私はリズム感のいいクリュイタンス盤と、知的なセル、クリーヴランド管弦楽団の演奏が気に入りました。セルって最近これまで未発表だったlive録音が続々とリリースされていますが
、私はこの指揮者の場合、おおむね正規のレコード録音の方がその持ち味を活かしきっているように思えますね

# 股の機械・・・じゃなくて、またの機会があれば第1番か第6番あたりを取りあげるかもしれません。




2009.06.11 thurs



かわいいおじさまですねっヾ(^∇^*

この愛すべきメタボのおじさんはサー・ジョン・ファルスタッフです。

これはヴェルディの「ファルスタッフ」ですね。Hoffmannさんがお持ちの、数少ないイタリアオペラのDVDのひとつですね

ヴェルディの歌劇もレコードならほとんど全作品持ってるんだけどね。じつは、むかーし「ファルスタッフ」の公演観ていて、途中で寝ちゃったことがある(笑)もっともそれはそのときの上演の質と好みの問題で、名作には違いないね。同じ題材のニコライによる「ウィンザーの陽気な女房たち」なんて、音楽的な価値はとうていヴェルディに及ぶものではない。
その有名な序曲なんかまさに「通俗名曲」の名にふさわしい・・・


・・・とはいえ、ニコライのオペラも結構好き(^o^;

左からヘーガー盤(1963年)、クレー盤(1976年)、クーベリック盤(1977年)と、録音順に並べましたね

ブリ、ハマチといった出世魚じゃないけど(笑)ヘーガー盤でアンナを歌っているエディト・マティスがクレー盤ではフルート夫人を歌い、そのクレー盤でアンナを歌っているヘレン・ドナートがクーベリック盤でフルート夫人を歌っているんだよね。清純な乙女もケッコンして母親になると世知に長けてしっかりしてくるということか・・・
昨日の舘野泉のdiscじゃないけど、世の無常を痛感するねえ(-。-; 
(^o^;それは考えすぎですよ〜

歌手は圧倒的にヘーガー盤がすばらしくて、オーケストラは自然体のヘーガー盤、意外と表現意欲満々のクーベリック盤と甲乙付けがたく、クレー盤がやや落ちますね

クレー盤は表情の彫りが浅くて、ヘーガー盤やクーベリック盤と比較してはさすがに分が悪い。さらに台詞を切りつめて、ところどころでナレーターが登場してstoryの解説をするというのも、アイデア倒れだね




2009.06.10 wed



舘野泉のピアノ、渡邉暁雄指揮、日本フィルハーモニー管弦楽団による1980年5月24日、東京文化会館でのlive録音。曲目はモーツァルトの「魔笛」序曲、ブラームスのピアノ協奏曲第1番、アンコールに演奏されたシベリウスの即興曲。2009.05.04 monに取りあげたCDですね。そのとき、「たしか、もう一曲、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番が演奏されたんじゃなかったかな(そちらもCD化されているのか?)」と言ったんですが、出ていました♪



演奏は、大きく構えるよりも作品に寄り添ってintimateなlyricismをもって語りかけるという趣き。そうしたアプローチはむしろブラームスよりもこのラフマニノフにこそよく似合っていますね。渡邉暁雄も故人となり、舘野泉は左手のピアニストとなったいま、自分がこのとき会場にいたからという感傷ばかりでなく、容赦ない時の流れとともに、record(記録)というもののはかり知れぬ価値に、あらためて感じ入ってしまいます。

# 余談ながら、上記のような横文字混じりの文章というのはHoffmannみたいなアタマの悪いひとが書く文章であって、ひじょうに格調低い悪文の見本ですから、決して真似などせぬ方がよろしいよ―老婆心から。

さて、先日仕事で帝都に赴いたついでに、自宅に寄ってレコードをあれこれ聴いてきましたよ。なにせ直前にこのラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を聴いたもんですから、まっさきにターンテーブルにのせて針を降ろしたのはこちらのレコード―




モーラ・リンパニーのピアノによるDecca盤ですね。なぜか2枚ありますね(^o^;

ところが、この曲のLPはこの2枚しか持っていない(笑)

どうでもいいことですが、Moura Lympanyってじつに魅力的な名前ですね。でもこのひと、本名はMary Johnstone(メアリ・ジョンストン)、リンパニーというのは母親の旧姓Limpenny(リンペニー)をもじったとも、もともとはLimpanyであった、とも言われています。このひとほど古来からimageされる意味での「女性的」という形容がふさわしい演奏をするひとはおりませんなあ。女流ソリストというと、なぜか男勝りの演奏をするひとばかりが有名なんですよね(笑)

これまたどうでもいいことですが、「女性的」という言葉の意味するところも、そこからimageされるものも、いまではすっかり違ったものになっていて、とにかく傍若無人でわがまま、世界は自分を中心に回っていて、他人はゴミクズとしか思っていない、無知無教養にして家畜のように鈍感な・・・(ムガムガ)
(^o^;もうそれくらいにしておかないと刺されますよ〜;;;



ラフマニノフの第3協奏曲、これはDVD。第1楽章のみの収録なんですが、じつはこの演奏がすこぶるお気に入り。

この方はHoffmannさんの大好きなピアニストですね。この映像はかなりお若いころですね〜(^^*

全曲ではないのがまったく残念だ




2009.06.02 tues

なんかもう、とにかく忙しくてかなわん。猫の手も借りたい・・・



Hoffmannさん、花の手でよかったらお貸ししますよっヾ(^∇^*

ああ(笑)花ちゃん、ありがと〜うれしいな(^^*




私の手もお貸ししましょうか?

あははは、ありがとありがと、気持ちだけで・・・って、 あれ?


# というわけで当分お休みします。




2009.06.01 mon



レナード・バーンスタインがベートーヴェンの交響曲第6番を振っているところ。

・・・と、この画像をupして、Hoffmannにしてはめずらしくベートーヴェンの交響曲のdiscでも取りあげようかと思っていたんですが、時間がとれないので延期(どうせ自分用のmemoだ、読みたがるひとなんかおらん)



代わりにというわけではないが、いま手許にある交響曲第6番のdiscのなかから比較的気に入っているものをupして画像だけでも賑々しくしておこう(ただしこれらのdiscを取りあげようと思っていたわけではないよ)。


これはまた、三者三様ですね〜(^o^*