monologue 2011.10

2011.01 2011.02 2011.03 2011.04 2011.05 2011.06 2011.07 2011.08 2011.09
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2008.01
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2007.01 2007.02 2007.03 2007.04 2007.05 2007.06 2007.07 2007.08 2007.09 2007.10 2007.11 2007.12
2006.01〜2006.03 2006.04〜2006.06 2006.07〜2006.09 2006.10〜2006.12
2005.01〜2005.03 2005.04〜2005.06 2005.07〜2005.09 2005.10〜2005.12
2004.12




2011.10.31 mon



「ウィンザーの陽気な女房たち」、「魔弾の射手」のヘーガー盤を聴く際にいっしょに引っ張りだしてきて針を落とした(アナログならではの表現)レコードがこちら。ロルツィングの歌劇「ロシア皇帝と船大工」。プライ、シュライアー、フリック、ケート、ブルマイスター、ゲッダと夢のような豪華キャスト。それぞれに個性を発揮した歌唱は今後いかなる録音が行われても価値を失うことはないでしょう。指揮は渋く落ち着いていながら軽妙感も失うことなく、なんというか、スイングするような生命力にあふれているのが、もう奇蹟といいたい完成度。左はColumbia盤で、右は東独ETERNA盤。




2011.10.30 sun



さて、ニコライの歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」、そのクレーの対抗盤ですよ。左がローベルト・ヘーガー盤、右がクーベリック盤。先日の帰宅時にところどころ聴き直してみたんですけどね、ヘーガー盤は1963年録音とあって、音質(録音)抜群。歌手も総じてすばらしいんで
すが、とくにフリック、ヴンダーリヒほか男声陣が光る。クーベリック盤は指揮者のコントロールを意識させる、表現意欲豊かなオーケストラ。こちらもなぜか男声が充実、リッダーブッシュを中心にブレンデル、ツェドニクといった芸達者が脇を固めています。



そのヘーガー、クーベリックはウェーバーの歌劇「魔弾の射手」でも好ライバル。やはり1968年録音のヘーガー盤の音質が見事見事。オーケストラの響きは渋く厚みも充分。クーベリックはもう少しモダンな感覚。歌手もいずれもよくまとまっているという以上の歌唱を聴かせてくれるんですが、上記ニコライ録音と同様、やっぱり1960年代はよりスケールの大きいひとたちが活躍していたんですなあ。




2011.10.29 sat

天気のよい休日の朝には、マーラーの交響曲第1番が聴きたくなります。



お写真は先日帝都にて入手してきたdisc。最近リリースされたCDで、ベルンハルト・クレー指揮ベルリン放送交響楽団ほかによる演奏でいずれも2枚組。左は1番と4番のカップリングで、それぞれ1979年10月28日、1984年11月26日のlive録音。4番のソロはクレー夫人であるエディット・マティス。右は第2番で1982年5月30日のlive録音。

ムカシ、この第1番はFM放送で聴いた記憶があります。その直後、どこだかのオーケストラの来日公演に出かけていって、会場で年長の知人に出会い、そのひともこの第1番の放送を聴いたそうで「なかなか渋くて良かったですよね」なんて話し合ったことを覚えています。この演奏がまた聴けるなんざぁ、長生きはするもんですな(笑)

さて、このdiscを自宅で聴いて、レコード棚を探してみたらクレーの指揮によるものがいくつか出てきましたよ。




左はニコライの歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」。聴き直してみたんですが、これは印象が薄い。冗長にならぬようにとの配慮なんでしょうが、台詞を最小限にしてナレーターが進行を務めるという体裁が、かえって仇になっています。なんかね、先日のオペラはliveにしくはないって話になっちゃいそうなんですけどね、いかにもスタジオ録音、あるいは放送用録音って造りになっちゃって、オペラの舞台が浮かんでこないのよ。クレーの指揮もやや一本調子。もっともこの作品にはLP時代からローベルト・ヘーガー盤、クーベリック盤という指揮の強力な対抗盤があったので、クレーにゃ不利だよなあ。

右はツェムリンスキーの作品集。水色ジャケットの抒情交響曲をはじめ、ニコライのオペラとはまったく別格といいたい充実した演奏。




2011.10.28 fri



靴を一足買ったので、Wagnerの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」など聴いていました(^^*

ハンス・ザックスによって創作された歌や台本は残っているわけですが、靴は一足も残っていないんですよね(^^*当然


やっぱり芸術は永遠ってことかな(笑)




2011.10.27 thurs

先日殺害されたカダフィ大佐ですけどね、このひとの出生地はリビアのシルトでしたね。シルトといえばジュリアン・グラックの「シルトの岸辺」。単行本で読んでいましたが、ちくま文庫版では訳文について「もう一度全文を検討し直した」とのことなので、これも入手済み。まだ読んでいなかったので、これから読んでみましょうかね。



架空の国オルセンナとファルゲスタン、この二国はシルト海を隔てて無為無策のうちに300年間対峙し続けている、その前線の砦に「私」が将校として赴任し、やがてささいな出来事が積み重なって、オルセンナはその運命に導かれるままに破局への予兆をはらみつつ・・・という物語。月並みながら「詩的」というほかない、staticな展開が個性的。じつはこの小説は、もう××年も前(つまり若いころだな)交際していた年長の女性から、ジュリアン・グラックが「いちばん好きな作家」だと言って教えられた、Hoffmannにとっては“想ひ出”(笑)の小説なんですよ。

それでは私は対抗して(笑)「アルゴールの城」を好きな小説にあげておきます(^^*

「アルゴールの城」もいいねえ。古い道具立てでentertainmentとはまったく無縁の、しかし読むことに至上の快感の得られる小説だ

こちらも3人の登場人物が運命に導かれて破滅へと向かってゆく、その陰惨で静かな予感が横溢している、不思議な小説ですよね




2011.10.26 wed

北杜夫、24日に死去とのこと。84歳。ご冥福をお祈りいたします。



比較的初期の小説はいまでも好きです。とくに気に入っているのは「幽霊」、「少年」。このひとは“少年の目から見た○○”といった子供視点の小説に妙味あり、あまり注目するひともいない作品ですが、「為助叔父」のような短篇小説も忘れがたい。それに大作好きのHoffmannとしては「楡家の人びと」はあげておきたい。もちろん、芥川賞受賞作である「夜と霧の隅で」もいいですね。この年(1960年)の同賞発表時の「文藝春秋」誌を読んだことがありますが(たぶんいまでも実家にあるはずだ)、たしか「夜と霧の隅で」は選考委員全員一致で受賞、とりわけ文章がすばらしいと激賞する声が目立っていましたね。この小説と比較すれば、ごく「少年」や「牧神の午後」などはわずかに文体が生硬という印象があります。

私は「星のない街路」が好きですね〜(^^*

ちなみに北杜夫の芥川賞受賞時にもう一作候補にあがっていて受賞を逃した―しかし「文藝春秋」誌には掲載された―のは、倉橋由美子の「パルタイ」でした。さすがに「夜と霧の隅で」と並べられては不利だよなあ。




2011.10.25 tues

帝都にて入手してきたdisc(CD)からいくつか―。



マックス・レーガーにタイユフェール。こういったdiscはweb通販ではつい見落としてしまいがち、shopでなら見つけられるというものなんですよね。



左はブラームスのピアノ協奏曲第1番、右はドヴォルザーク交響曲第9番とヤナーチェクの「シンフォニエッタ」と、いずれも通俗名曲のdiscで、いまさらまた1枚なあ・・・なんてちょいと購入を迷ったんですが、これは買ってヨカッタ。ブラームスはピアノが1854年製エラールでオーケストラもオリジナル楽器、一方のドヴォルザークとヤナーチェク(考えてみればいい組み合わせだ)はカンブルラン指揮バーデン・バーデンのSWR交響楽団の演奏。高度に充実して新鮮な演奏。



左はメトロポリタン歌劇場1935年のWagner「ローエングリン」、右はウィーン国立歌劇場1955年のMozart「ドン・ジョヴァンニ」。「ローエングリン」は別盤で持っているんですけどね。Melchior、List、Lehmann、Schorr、Lawrenceと夢のような豪華キャスト。指揮はBodansky。「ドン・ジョヴァンニ」はBoehmの指揮で、歌手はLondon、Weber、Della Casa、Delmota、Jurinac、Kunz、Berry、Seefriedと、これまた豪華。フルトヴェングラーが1954年ザルツブルクで同オペラを指揮し、その没後ザルツブルクではミトロプーロスが指揮を引き継いだんですが、同じ年にウィーンではベームが振っていた・・・と。歌手も一部世代交代の兆しあり、記録としてもなかなか興味深いものがあります。

なんにせよ、往年のオペラlive録音に馴染んでしまうと、かつてはふつうに聴いていたスタジオ録音というものはどうも「本物」感に欠けていると感じられるようになって、もはやオペラはlive録音でないと・・・(^^;




2011.10.24 mon

ちょいと自宅へ帰っていたのでお休みしてました。monologue 2011.10.15 satに引き続いてソヴィエト版シャーロック・ホームズを取りあげようと思っていたんですが、これはまた近日中に(刮目して待て・笑)。

自宅へ帰ればCDなんぞの買い出しもしちゃうわけで、たぶんこれからしばらくはCDネタが続くのか・・・と思いきや、出稼ぎ先に戻ってきてみれば、ちょいと以前に注文していたDVDが海の彼方から続々と届いておりました。案外メジャー路線から、そこそこメジャー級、やっぱりマイナークラスまで・・・そのなかからいくつかupしちゃいます。



このへんはメジャーのランクかな。



ケースを見てのとおり、こちらは伊太利亜原産「黄色」映画。

食後のデザートはパパイヤですよっヾ(^∇^*



B-Movieっちゅうのは読んで字の如くB級映画、そのBoxsetですね。ななな、なんと12枚セットで気になるお値段は10£ばかりとお買い得〜♪・・・でなけりゃ買わんが(笑)



タイトルを見ればその筋では結構有名な映画ばかりですが、Hoffmannは1、2本を除いてほとんど未見。人間サマを襲うのはなにかといえば、タイトルどおり、クロコダイル、ラット、スラッグ、オクトパス、スパイダー・・・このあたりはいいとして、あ、キラー・トマトってのもありますなあ(笑)これも「その筋」では有名だ(^o^;




2011.10.15 sat



冷戦時代から西側でも一部シャーロッキアンの間でそのvideoが流通していたと言われる、ロシア版シャーロック・ホームズものですよ。

ようやく観た・・・って、とっとと入手すればよかったなあ。




2011.10.14 fri



フランクの演奏について、よく「スケールが大きすぎる」なんて言われているのを見かけますね。これ、なんか違和感があるんだな。だってそもそもスケールの大きい作品じゃないか・・・ってね。Hoffmannだって、さまざまなdiscについて語っているのは個人的な「感想」には違いないんですけどね、だからって個人的見解に逃げてばかりで、トンチンカンな思い込みを披瀝するばかりにはならないように用心したいところです。

ちなみにお写真のdisc、ピアノ五重奏曲の演奏がとりわけ美しく、官能的。なんだか予定調和な感想だけどさ(笑)




2011.10.13 thurs



ブルッフといえば有名なのはヴァイオリン協奏曲ですが、近頃はほとんど聴かなくなっちゃいました。まあ、コドモのころさんざん聴いたもんですから、長らく食傷気味なんですね。それでも未聴のちょっとめずらしい作品となると、やはり聴いてみたくなります。ひいきの作曲家の新作に期待する気分かな。左は若書きの弦楽四重奏曲第1番と第2番、マンハイム弦楽四重奏団の演奏。右は弦楽八重奏曲、ピアノ五重奏曲、弦楽五重奏曲、こちらの演奏はウルフ・ヘルシャー・アンサンブル。

ブルッフはユダヤ系であるためにナチスによって演奏禁止とされたと言われますが、じっさいにはユダヤ風の主題が目立つためにそのように疑われたもので、現在に至るもユダヤ系の血を引いている証拠は発見されていないそうです。しかしながらそのおかげで未発表作品の楽譜は散逸、未出版となっていたのですが、その後発見されたのが弦楽八重奏曲、ピアノ五重奏曲、弦楽五重奏曲といった作品。作曲されたのは八重奏曲が1920年、ピアノ五重奏曲と弦楽五重奏曲が1918年とされています。

いずれもプチ・ブラームスといった印象の音楽ですが、「プチ」といってもビーダーマイヤー的ロマン主義ではなくて、むしろブラームスより雄弁。ただし雄弁なのは主旋律受け持ち楽器。晩年の作品に至っても古典的な枠組みを守っているのはいいとして、ひたすら旋律で聴かせるあたりが、ブルッフらしいところです。つまりね、第一ヴァイオリンが大活躍で、魅力的なメロディを奏でることに専念しているんですよ。だから弦楽四重奏という構成では足りなくて、弦楽五重奏、八重奏曲となったんじゃないでしょうか。ヴァイオリン協奏曲に近づいていくんですね。なんかね、いちばん人気のあるのが協奏曲だということに、ミョーに納得しちゃいます。ウルフ・ヘルシャーはHoffmannの大好きなヴァイオリニストですから、これはこれで聴き応えがあって結構です。




2011.10.12 wed



映画のなかでオペラ座を扱っているからこそ、トーキーだとその限界―すなわちウソっぽいオペラの舞台―があからさまになってしまうので、サイレントでモノクロであることが幸いしているんですよ。画像はもちろん「オペラの怪人」The Phantom of the Opera(1925年・米)から。




2011.10.11 tues



ブレヒトがアメリカにはなにも期待していなかったのに、クルト・ヴァイルのおかげでごく自然に結びついたんだろうな。画像は「マハゴニー市の興亡」のDVDから。ほとんどブロードウェイのミュージカル。




2011.10.10 mon



我が家のuniversalプレーヤーなんですけどね、かなりエージングが進んできたなという印象。昨日、こちらのプレーヤーには「繊細傾向のRCAケーブルと、良くも悪くも軽妙感のある電源ケーブルを使って」なんて言いましたが、これは入手して聴いてみて、「あ、これは音が軽めだからCDプレーヤーとは別方向に振ろう」と思ってそうしてたの。それが結構足が地に着いてきた。ちょっと前まではCDはやや甘めで中高域のメリハリ感がやや目立ち気味、対してSACDは積極的に分解してくる・・・と感じていたんですが、この中高域のわずかな突っ張りが解消されてきて、ためにCDの音が落ち着きを得て、SACDがその延長線上の音と聴こえるようになってきました。やっぱりしばらく使ってみんことにゃあわからんもんですなあ。




2011.10.09 sun

いま、出稼ぎ先でメインのアンプ(メインアンプのことじゃなくてメインの装置ってことな)につながっているdiscプレーヤーは2台。1台はプリメインアンプと同じメーカーのCDプレーヤー、もう一台はSACDにDVDからBlu-rayまで再生できるuniversalプレーヤー。この2台がうまいこと働いてくれています。CDプレーヤーの方はちょいと古めのBeldenのケーブルでアンプにつながっていて、電源ケーブルは低重心タイプ。少し古めのlive録音のdiscなど聴くと、analogかと思うようなゆったりやや軟調傾向のフトコロ深い響き。Wagnerならこれ。universalプレーヤーの方は繊細傾向のRCAケーブルと、良くも悪くも軽妙感のある電源ケーブルを使って、フランス近代の室内楽ならこちら。

とかなんとか言って、再生するdiscを逆にしてみると、これがまたおもしろい。1枚のdiscでふたとおり愉しめる、ひと粒で二度おいしいってやつかな。たとえば先日取りあげたマイケル・ティルソン・トーマスのマーラーを聴けば、CDプレーヤーでは叙情詩、universalプレーヤーでは叙事詩になる。どちらがホントの音なのか・・・なんて不毛な悩みは一切抱くことなく、どちらも愉しめてしまうHoffmannは、やっぱり世に言うaudioマニアではないんですよ、ただの道楽もんです。audioにかける求道精神なんかカケラほども持ち合わせていない極楽トンボ、マニアの風上にも置けない脳天気なんですよ、ええ(笑)




2011.10.08 sat

ここんとこずっとこちらの小型スピーカーで聴いております。



いやあ、職場でね、「ほほう、audioに興味があるってことは、かなり大きなスピーカーを使っているんですね」、「あまり大きな音を出して近所から苦情が来ませんか」、「小型? やっぱり大きくないと重低音がねえ・・・」・・・って。だからaudioの話なんかしたくないんですよ。

ツッコミどころは満載なんですけどね、audioに興味があるからって巨大なスピーカーを使っているとは限らないし、ばかでかい音で聴いているわけでもない。「重低音」なんて言っているひとがホントの重低音を聴いたことがないってのは、これまで何度も見てきたこと。そのひとが言うところの「重低音」を聴くまでは信用できません・・・ていうか、Hoffmannは重低音なんてどうでもいいんです。コンサートでコントラバスの音なんか聴いていて、つくづく感じるのは「低音って軽やかなんだなあ」ってこと。重く聴こえる低音はたいがい重い(大口径)ウーファーの反応の鈍さ故の結果なんですよ。だいいち「低音が」「高音が」ってのは少々幼稚です。ちなみに「かなり大きな・・・」って言っていたひとは、2本で5マンエンのスピーカーに1mあたり1マンエン近いスピーカーケーブルをバイワヤリングなので16mばかり使っているんですと。ま、シュミなんだからなんでもアリだけどさ。自慢たらたらの得意げな様子がいささか滑稽と見えて、そんな風に相手を見ている自分に対して、ちょいと後ろめたいような罪悪感を覚えてしまった秋の夕暮れ―。




2011.10.07 fri



あれ? このお写真は以前upしましたっけ?




2011.10.06 thurs



ヨゼフ・カイルベルト指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団による1960年8月17日のザルツブルク音楽祭のlive盤です。プログラムはシューベルトの「ロザムンデ」序曲、アルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲、ブルックナーの交響曲第9番。ヴァイオリン独奏はクリスチャン・フェラス。mono録音。

カイルベルトはハンブルクやバンベルクのオーケストラとの独Telefunken録音では、やや音程が悪いんですが、さすがにベルリン・フィルともなると違ったものですね。カラヤンが君臨していた時代の同オーケストラも、1960年前後にはルドルフ・ケンペやこのカイルベルトとは、カラヤンのそれとはかなり異なった響きによる演奏を記録しています。録音で聴く限り、どことなく、フルトヴェングラー時代の名残が垣間見られるようで興味深いところ。もっとも、カラヤンの指揮でも1950年代から1960年あたりまでのベルリン・フィルは、その後のDGG録音やEMI録音で聴くことのできるそれとはチト異なる。

ただしこのdiscではフェラスとのベルクの協奏曲が目玉かな。フェラスって、早世したせいか、どうもとらえどころがないというか、いくつかの有名な録音では外面だけ整えているばかりなのに、なかにはかなり深く練りあげられた演奏もあるんですね。




2011.10.05 wed



キリル・コンドラシン指揮、バーデン=バーデンの南西ドイツ放送交響楽団によるマーラーの交響曲第6番、1981年のlive録音です。これ、たしか我が国でもNHK-FMで放送されましたね。数年前にCD-R盤で売られているのを見かけた記憶もありますが、これはhaensslerから出た正規盤。いやあ、もう一度聴きたいなあと思っていたんですよ。

金管がキツめの鋭い音を出す、どことなくロシアふうの響き。速めのテンポで推進力を感じさせながら、細部まで神経の行き届いた演奏です。この指揮者はいくつか出ていたコンセルトヘボウとのlive録音(Philips)を聴いてかなりの知性派だと認識していたんですが、決してクールな肌合いではなく、熱気漲る緊張感が特徴。感覚的に納得させられてしまうマーラーですね。



そうそう、マーラーで思い出した、monologue 2011.09.24 satにとりあげたマイケル・ティルソン・トーマスの指揮によるマーラーの交響曲全集セット、「大地の歌」も収録されておるので、あちらのページに追加しとかないとね。




2011.10.04 tues



「ゾンビハーレム」Doghouse(2009年・英)です。イギリス映画らしいコメディと聞いていたので期待して観たんですが・・・。

7人のボンクラ男たちが最近離婚した友人をなぐさめようと、森の奥にある女ばかりの町、ムードリーにやってきたところ、なんと町は女のゾンビだらけ。邦題に反してお色気路線ではなく、女たちはそれぞれ美容師だの歯医者だのと、もともとの職業をわかりやすーくあらわした、コスプレゾンビ状態。男たちは一夜ひたすら逃げ回り、突飛な策で難を切り抜け、やがて結束も固く・・・って、ちょっと単調だなあ。なんだか長いなーと飽きてきちゃったんですが、じつは全篇で90分もないことには観終わってから気がついた・・・。


これは美容師ゾンビ♪

終盤近く、バスのなかでの演説はチトシラケちゃいます。Hoffmannは「あ〜あ、外しちゃったな」とため息ついちゃいましたよ。いかにもとってつけたような、「さあここで感動しろ」といわんばかりのシーンなんですが、こんな内容のない、安っぽい人生観を大マジメな顔して開陳されてもなあ。ここまで幾人かの仲間たちが命を落とし、それでもsentimentalに堕すことなく、悲壮感もなく、やってきたんですから、ここでばかばかしい悲哀を漂わせてくれればよかったのに、なんでここで(脚本家・監督は)見栄をはってマトモぶったんだろう? これはぶちこわし。念のため言っておくけど、「ばかばかしい」というのは悪い意味ではないよ。



同じ英国産ゾンビ(コメディ)映画でも、以前取りあげた「ショーン・オブ・ザ・デッド」Shaun of the Dead(2004年・英)には遠く及ばず。




2011.10.03 mon



“A Study in Terror”(1965年・英)、シャーロック・ホームズ対切り裂きジャックの映画です。




ホームズ役はJohon Neville、ワトソン役にDonald Houston、このふたりはなかなかハマってますね。ヴィクトリア朝時代の雰囲気もわりあい良く描かれていると思います。監督はJames Hill。

もちろんエラリイ・クイーンの「恐怖の研究」の映画化・・・なんですが、改変あり。いやね、改変はかまわないんですよ、でもね、これはなんだかシンプルにまとめちゃったなあという印象です。もともとが翻訳の文庫本で200ページほどの中編ですからね、もう少し細部を克明に作り込んで欲しかったところです。ホームズによるジャック・ザ・リッパーものとしては、「名探偵ホームズ/黒馬車の影」Muder by Decree(1979年・英・加)の方が、エピソードを積み重ねて重厚に描いていて見事でしたね(ま、あちらは話のスケールも大きいからね)。

この映画、最近の「007シリーズ」で「M」を演じているJudi Denchジュディ・デンチが出演してらっしゃいますね(^o^*お若いですね〜




2011.10.02 sun



ここ数年来、新刊書店でウッドハウスの本をよく見かけますね。古くからポツポツ翻訳されて出ていたわりには、あまり話題にもならなかったんですが、ここにきて急に読まれるようになったんでしょうか。お写真はちょっと以前の、あまり売れなかった(笑)もの。かなーり以前、古書店の均一棚から保護したものです。

ええと・・・もう2冊ほどお持ちじゃありませんでしたっけ?


それはお写真撮ってない。ちなみに右の短篇集は翻訳がちょっとね・・・(^^;

誤訳ですか、それとも悪文?

いや、悪文ってわけじゃないんだけど、スタイルっちゅうもんがないのよ。小説として日本語がつまらないんだよね





2011.10.01 sat



以前、入院したときに職場の女の子が「お見舞いに」と持ってきてくれた本です。これがB級、Z級映画からトンデモ映画までを取りあげた内容。もちろんHoffmannの映画好きを知ってのこと、たしかに「B級映画も含めて好きだ」とは言いましたけどね。こういう本を病気見舞いに持ってきてくれるなんざぁ、じつにいい娘さんじゃあありませんか、いやホントに。