monologue 2012.02

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2012.02.68 Σ( ̄□ ̄;

2月のmonologueは丸々お休みでした。理由の半分は病気療養でして、家にいる時間が長かったので、音楽も聴いていたし、映画もズイブン観ていましたよ。

ちょっと以前に入手した荒木飛呂彦の「奇妙なホラー映画論」(集英社新書)に、主に1970年代以降のホラー映画が取りあげられているんですけどね、この本の巻末には取りあげられた100本の映画のリストがあるんですよ。ところがHoffmannが観たことあるのはたったの15本。Hoffmannはどちらかというと古典好みですから、新しめの映画はあまり観ていないんですね。で、この本を読んでいたら観たくなっちゃった、っちゅうか、観てみたくなるような紹介がされているんですよ。そこでDVDを数本購入、さらにTSU〒AYAで数回にわたり借り出してきて、観ていたの。

というわけで、最近観たホラー映画についてコメントしちゃいます。


「クライモリ」Wrong Turn(2003年・米・独)



どこぞの森にキャンプにやってきた5人の男女と医学生が、訪れた人々を襲っては喰っていた3人兄妹に追い回される・・・まあ、それだけの映画です。殺人鬼の3人が近親相姦の末生まれたミュータント(?)みたいな設定なんですが、殺人鬼の超人ぶりはこのテの映画じゃお約束ですね。続篇を予感させるラスト。じっさい製作されているようですが、さほど観たいとも思わない。それにしても、アメリカっちゅう国はヒロインですなあ・・・じゃなくて、広いんですなあ。たしかにこんな広大な森林地帯があるわけだし、そのなかには殺人鬼家族の一世帯や二世帯いても不思議はなさそうな気がします。


「キャビン・フィーバー」Cabin Fever(2002年・米)



山小屋にやってきた5人の若者たちを襲う伝染病の恐怖。5人が5人とも「ムカつく」連中なのはお約束。しかしエッチなことしていた男女が真っ先に死ぬ(殺される)という「お約束」に反して、カレンという比較的可憐な(笑)女の子がいちばん最初に感染しちゃうのは意外といえば意外だったかな。5人はそれぞれに個性をうまく表現していて、低予算ながらおもしろく観ました。冒頭シーンで、感染して死んだ犬がカラッポ(!)になっているのはなかなか怖い。結末はちょっとベタ。続篇が出ているらしい。


「正体不明 THEM(ゼム)」Them(2006年・仏・ルーマニア)



引っ越してきたばかりの夫婦の家を襲い、侵入してくる正体不明のなにものか。これはじっさいの事件をベースにしているそうです。storyは単純そのもの。なにが起きているのがわからないという緊張感だけではちょっと保てませんでしたね。退屈。


「ファイナル・デスティネーション」Final Destination(2000年・米)



これはDVDを入手。飛行機事故を予知して死を逃れた高校生6人(と教師1人)に、その後次々と襲いかかってくる死の運命。たまたま死ぬべきときに死ななかったために、また予知能力があるために、その運命と対峙することとなった主人公。実体のない敵・恐怖の対象という着想はユニーク。死の危険が、風が吹けば・・・式の連鎖に次ぐ連鎖というのも、こちらの予想をちょっと外してみたりと、芸が細かくて荒唐無稽と感じさせないあたりはうまい。よくできた映画でした。特典映像の未公開シーンに別endingが収録されていて、こちらもまたいい。ヒロインの女の子はちょっと陰があって、格別美人というわけではなく色っぽさもほどほどなんですが、だからこそホラー・クイーンにふさわしい? とくに別endingではいっそう魅力的です。


「ステップフォード・ワイフ」The Stepford Wives(2004年・米)



コメディなんですが、これは? ぜんぜんおもしろくないんですけど。問題外の外。'60年代にヴィンセント・プライスあたりを起用して製作していたらどうだったかな。


「デストラップ・死の罠」Death Trap(1982年・米)



これもコメディ。室内劇ですが、主人公の劇作家もその妻もいい演技をしていて、前半はテンポが良く、おもしろいと思ったんですが、後半は退屈。ドンデン返しもこれだけ何度も繰り返されると「またか・・・」と、少々うんざり。


「ナインスゲート」The Ninth Gate(1999年・米・西)



さすがポランスキー。オカルトものと呼ぶべきかどうか、そこはかとなく匂わせる超自然。発端が世界に3冊のみ現存している古書を調査する依頼だなんて、なかなか知的好奇心をかき立ててくれます。ムードも良くて、とくに古書の山がいい雰囲気を出しているあたり、Hoffmannのfetishismをシゲキしますなあ。これはレンタルして冒頭を観たところでDVDを買っちゃった。


「ジーパーズ・クリーパーズ」Jeepers Creepers(2001年・米)



フランシス・フォード・コッポラのプロデュース。みすぼらしいデビルマンみたいなのが走ってくる自動車の屋根をひょいひょいと歩いてやりすごします。まあ、B級ですね。アメリカの古いジャズソングを引用するのなら、もっと土俗的な要素をからめてみればおもしろくなったかも。猫屋敷のおばさんとか霊能力おばさんとか、結局どうということもなくて、思わせぶりが鼻につくなあ。


「蝋人形の館」House of Wax(2005年・米)



蝋人形モノといえば古典時代から少なからぬ映画が製作されていますからね、蝋人形の中身が人間(の死体)だっちゅうのは観る前から想像がついちゃいます。悪役側のふたりが“もと”双子という設定も無理矢理にとってつけたよう。建物自体が蝋細工というのはスケールがでかいけど、まんまタイトルになってますな。続篇につなげる余地を残して終わりますが、まあ、だれも作らないでしょ。


「フォーガットン」the Forgtten(2004年・米)



主人公は数年前に息子が行方不明になった母親。ところがあるときを境に、夫や隣人がもともと息子などいなかったと言い出して、行方不明となったときの新聞記事や記録までが消失している・・・ヒッチコックの「バルカン超特急」(1938年英)あたりに源流のありそうな、わりあいよく見かけるパターンですね。このミステリアスな発端は期待させますが、その真相は最悪。仮にこのトンデモな展開を許すとしても、登場人物のひとりが語っているような連中にとって、この「実験」になんの意味があるのか、どう役に立つのか、てんで理解が及びませんな。しかも、いままでもひそかに行われ、これからも続くだろうって、こいつらよっぽど暇なんスかね? ラストは「ホレホレ、感動的だろ」という製作側の自己陶酔が恥ずかしくもイヤらしく、不愉快という以上に滑稽。愚作。


「30デイズ・ナイト」30 Days of Night(2007年・米)



30日間太陽が昇らないアラスカの小さな町で吸血鬼が跳梁跋扈。長い夜という着想は新しいけれど、内容はそこそこスプラッターのアクション映画だね、こりゃ。


「ペット・セメタリー」Pet Sematary(1989年・米)



「ドリームキャッチャー」Dream Cathcer(2003年・米)



「デッドゾーン」The Dead Zone(1983年・加)



以上3本、スティーヴン・キングの小説を映画化したもの。「ペット・セメタリー」なんて期待したんですけどね、陳腐としか言いようがないというのが正直な感想。「ドリームキャッチャー」は退屈。「デッドゾーン」は比較的おもしろかったんですが、これは俳優の魅力だな。どうもスティーヴン・キング原作の映画は肌に合いませんな。


「死霊のはらわた」The Evil Dead(1983年・米)



ホラー映画としてはもはや古典? 観終わって気がついたんですが、これはむかーし観たことがあるような気がします。はじめのほうは展開が早くて目が離せないんですけどね、とりあえずひとりが憑依されると、あとは同じようなシーンの繰り返しで退屈。なんだかやかましくって、バッチイ映画ですなあ。


「28日後・・・」28 Days Later(2002年・英・米・蘭)



ゾンビ映画のvariationなんですが、格別新味もなくどうということもありません。


「REC/レック」【REC】(2007年・西)



「REC2/レック2」【REC2】(2009年・西)



スペイン産ゾンビ映画。途中で寝ちゃったのでよくわからないでござる(^o^A;


「スクリーム」Scream(1996年・米)



ホラー映画の「お約束」を登場人物たちに語らせながら、storyはこれに従い、ときに反しつつ展開してゆく、メタ・ホラー映画なんて言われている映画ですね。主人公の女の子もホラー・クイーンとして人気。この映画、結構ファンが多いようで、まさしくお約束どおりに続篇も製作され、シリーズ化しちゃっているんですが、なんだか爛熟期を経てたいがいのことはやり尽くしてしまったホラー映画のデカダンスを観るようです。これがそんな袋小路での「抵抗」ならばまだしも、悪ノリの末のヤケクソとしま見えません。ひらたく言やぁ、メタ・ホラー映画というより楽屋オチでしょ、これは。楽屋オチの芸にロクなものはありません。じっさい、つまらない。


「アイデンティティー」Identity(2003年・米)



事故と大雨でモーテルに足止めとなった男女が、次々となにものかに襲われ殺される。新機軸のサイコ・ホラー。新機軸ってのはこのstoryの枠組みのことなんですけどね(一応ネタバレはしないでおこう)。登場人物たちもよく描き分けられていて、ハラハラ感で飽きさせず、よくできています。ただしstory中の連続殺人の犯人はすぐに予想がついちゃったし、結末もありがちなパターン。医者や判事の判断はちょっとありえないくらいに安易。これはレンタル店になかったのでDVD入手・・・買わんでもよかったなあ。


「フロム・ダスク・ティル・ドーン」From Dusk Till Dawn(1996年・米)



ロドリゲス監督作品なので安心してDVD入手。脱獄囚とその弟が元牧師一家を人質にしてメキシコへ逃亡、このへんまでは犯罪サスペンス。めざす酒場にたどりついたところからホラー・アクションになるというゴーインな展開も、さすがロドリゲス、テンポも良くて飽きさせず、画面から目が離せませんな。俳優陣もそれぞれにキャラが立っているというやつで、とくに脱獄囚の弟役で脚本も担当しているタランティーノのキレっぷりが印象的。ありゃまこんなところにご出演のトム・サヴィーニも股間の短銃ブッぱなし、なんだかゴキゲンといった演技を見せてくれています。いやー、このひとたちは映画造りを楽しんでいますよね。それでいながら内輪ウケの自己陶酔に陥ることなく、ちゃーんとおもしろい映画になっているんですから、たいしたもんです。


「2001人の狂宴」2001 Maniacs(2005年・米)



スプラッターの始祖として(悪?)名高いハーシェル・ゴードン・ルイスの「2000人の狂人」のリメイク。もとは伝説的なB級Z級ながら、カルト的な人気作ですね。いや、Hoffmannもオリジナルの方はDVD所有しているんですけどね。低予算の貧乏くささも味のうち、やはりオリジナルに軍配をあげたいですね。矛盾するような言い方になりますが、このテの映画は真面目にリメイクするほどチープになっちゃいます。だいたいこれ、バンジョーかき鳴らしつつ嬉々として・・・ってのがすべてであって、それが薄まっちゃあ意味がないと思うんですよ。


「es エス」Das Experiment(2001年・独)



“es”ってのはフロイトの言うところのes。21人の被験者が看守と囚人に分けられてそれぞれの役割を演じ、人間の順応性を調べるという実験。その結果、被験者たちは役になりきってしまい、看守たちは高圧的に、囚人たちは卑屈になって、やがて看守たちの行動は暴走の度を増して収拾のつかない事態に・・・というstory。これは1971年にアメリカのスタンフォード大学で行われた心理実験の経過をもとにしており、その後この種の実験は倫理的な問題から禁止されているとか。もちろんじっさいには殺人にまでは至らなかったんですが、与えられた役割によって性格とか人間性が大きく変化するというのは当然だと思います。これが理解できないひとは幸せですな。心理学とか精神分析とかに興味のあるひとにとっては、知的好奇心をシゲキされそうな映画です。entertainmentの要素など意に介さず、ひたすら冷徹に描いているところがさすが、後味悪いケド。ちなみにこのDVD、レンタル店に2本あるのに、いつ行っても「貸出中」で、なかなか借りられなかったのよ。旧作ながら、結構人気なんですね。


「ファントム」Phantoms(1998年・米)



ディーン・R・クーンツの小説が原作。クーンツの小説って、大作で入念に書き込んでいるから読んでしまう、でもあまりおもしろくない。映画にするとますますつまらなくなっちゃいますね。登場人物の姉妹はキャーキャー怖がっていますが、その恐怖感がまったくこちらに迫ってこない。


「CUBE」CUBE(1997年・加)



これは意外にもおもしろかった。巨大な立方体から脱出しようとする男女・・・っていうstoryは知っていて、でもまさかそんなのがラストまで緊張感を保つとは思わなかった。閉塞空間、限られた登場人物、もちろん低予算で、これだけ画面に釘付けにさせるなんざぁ、映画製作はアイデアかセンスか・・・。それにしても、この立方体が「忘れられた公共事業」だっちゅうのは恐ろしい皮肉ですね。


「インビジブル」Hollow Man(2000年・米)



タイトルどおり、透明人間もの。自ら実験台となって透明となったはいいが、元に戻れなくなるという、古典時代からの王道story。女性の着替えを覗きに行くなど、現代の透明人間も律儀ですなあ。骨や筋肉が順番に見えるなど、ヴィジュアル的には新しい試みあり。まあ、それだけですね。


「モーテル」Vacancy(2007年・米)



寂れたモーテルに泊まった夫婦が殺人videoのエモノにされるという、田舎へ行ったらひどい目にあった系ホラー。レンタル店では「サスペンス」ものの棚にあった。ホラーにしろ、サスペンスにしろ、いよいよ女性の方が強い世のなかになってきましたなあ。格別ヒネリもなく、退屈。


「ホステル」Hostel(2005年・米)



ヨーロッパを旅行中の大学生3人が、スケベ心からスロヴァキアにある、快楽を提供してくれるというホステルに赴いたが・・・。これも田舎へ行ったらひどい目にあった系ですね。監督は「キャビン・フィーバー」と同じイーライ・ロス。製作総指揮がクエンティン・タランティーノということで期待したんですけどね、ほどほどのスプラッター、それだけです。


「ハイテンション」Haute Tension(2003年・仏)



女子大生が友人の家で惨劇に遭遇、殺人鬼にさらわれた友人を救出するために決死の戦いを挑む、というstory。フランスにはめずらしいスプラッター。サイコものでもあります・・・って、このオチは有名で、ルール違反なんて言われることもありますが、個人的には許す。辻褄が合わないという声もありますけどね、それを言ったら上の映像だってそうでしょ。それよりも、怖がっている登場人物の恐怖がこちらにも迫ってくるあたりがちゃんとできているなあと思いますね。