Literatur

Hoffmannが所有しているものだけ。作成中・・・というか、随時加筆します。




Wagnerの著作・書簡・Cosimaの日記など


RichadmWagner:Dichtungen und Schriften Jubilaeumsausgabe in zehn Baenden
Herausgegeben von Dieter Borchmeyer

Insel Verlag(1983)

1983年はWagner没後100年の「聖年」であったために、その作品の上演から出版物に至るまでさまざまな企画が図られたが、この全集もそのひとつ。とはいうものの、D.Borchmeyerによる編集ということでおおいに期待された当全集はあまりにも不完全と、さんざんな評判だった。論文「音楽におけるユダヤ性」は落ちているし、抄録のものもある。どこかでBorchmeyerが「準備期間の不足」と陳謝(言い訳?)していた。それでも私がこの10巻本に愛着を持っているのは、その瀟洒なマーブル模様の装丁が美しいからばかりでなく、ムカシつきあっていた女の子からプレゼントされたものだからなんですよ(笑)それにしても・・・Wagnerの論文って、じつに読みづらいなあ(^^;



Richard Wagner:Ein deutscher Musiker in Paris Novellen und Aufsaetze(1840 und 1841)
Herausgegeben von Martin Gregor-Dellin

Baerenreiter(1987)




Cosima Wagner:Die Tagebuecher in 4 Baenden
Ediert und kommentiert von Martin Gregor Dellin und Dietrich Mack

Piper(1982)

初版は1976年、バイロイト音楽祭100年記念の年に出て、たいへん話題になったもの。この本の出現によってWagner研究は大きく前進したと同時に、それまでの通説の多くが書き換えられることとなった。読みづらいWagner自身の著作を相手に四苦八苦するよりも、こちらに目を通す方が先。きわめて重要な資料。



Franz Liszt-Richard Wagner Briefwechsel
Herausgegeben und eingeleitet von Hanjo Kesting

Insel Verlag(1988)

リストとヴァーグナーの往復書簡集。







Wagner研究書


George Bernard Shaw:The Perfect Wagnerite A Commentary on the Niebelung's Ring
Dover(1967)

英語。



Johannes Bertram:Mythos Symbol Idee in Richard Wagners Musikdramen
Hamburger Kultur-Verlag(1957?)

精神分析の手法でWagnerのdramaをバッサバッサと「解釈」していく本。全面的に賛同はしないが、おもしろいといえばじつにおもしろい(笑)



Richard Wagner Leben und Werk in Daten und Bildern
Herausgegeben von Dietrich Mack und Egon Voss

Insel Taschenbuch(1978)

古い舞台イラストやプログラム、Wagner周辺の人々の肖像、カリカチュアなどの図版で構成されたもの。さほどめずらしいものはない。



Martin Gregor Dellin:Richard Wagner Sein Leben Sein Werk Sein Jahrhundert
Piper(1980)

Cosimaの日記出版後に執筆されたため、これによって判明した新たな事実が取り入れられている。ヴェステルンハーゲンによるそれに代わる、現代のWagner伝記のスタンダード。



Wolfgang Seelig:Wille,Vorstellung und Wirklichkeit
Bouvier-Verlag(1980)




Richard Wagner Wie antisemitisch darf ein Kuenstler sein?
Herausgegeben von Heinz-Klaus Metzger und Rainer Riehn

Musik-Konzepte(1981)

「芸術家はどこまで反ユダヤ主義であることを許されるか?」。アンチWagnerの立場をとる二人の作曲家が、Wagnerの反ユダヤ主義を弾劾するもの。当然のことに、こういう立場も「あり」だろう。音楽作品を離れて、こうした論議が行われるというのも、反ユダヤ主義に限らず、Wagnerが哲学や政治にまで及ぼした影響の大きさを物語っている。



Peter Wapnewski:Tristan der Held Richard Wagner
Severin und Siedler(1981)




Dieter Borchmeyer:Das Theater Richard Wagner Idee-Dichtung-Wirkung
Reclam(1982)

「リヒャルト・ヴァーグナーの劇場」。その著作やCosimaの日記をもとに、文学者Wagner像を描き出す労作。じつは充分に読みこなせていないのだが、ゲーテやシラーの精神的な子孫であるWagnerを西欧の文学史上に組み込んでゆくもの。じっさい、アイスキュロスからゲーテ、シェイクスピアは言うに及ばず、トルストイやエドガー・アラン・ポオまでを読んでいるWagnerの鑑賞眼は的確なもので、この本を読むと、Wagnerのナショナリズムなどということばにはなにか誤解があるのではないかと思えてくる。そういえば、文学の世界ではロマン主義の時代、ドイツとフランスが相互に影響しあったというのは常識ですね(中村眞一郎がフランスの学生に「一般にはフランス文学の影響を受けたと言われているが、じつはドイツ文学の影響が大きい」と論じられたという話を思い出しますね)。



Dieter Schickling:Abschied von Walhall Richard Wagners erotische Gesellschaft
Deutsche Verlag-Anstalt(1983)

「ヴァルハラへの告別」。フェミニズムの立場から書かれたWagner論。Wagnerのテーマは一貫して「女性」であり、そこにはWagner自身の変身願望すら見て取れる、とする。こういうのもありかなとは思うが、フロイトやユングの深層心理分析の手法をフェミニズムに持ち替えただけのような印象。目新しさが感じられないのはそのあたりに原因がありそう。個人的には、哲学・思想・芸術を問わず、これらを読み解くのにフェミニズム理論(?)というものが有効とは思えない。どうもフェミニズム理論をふりかざすひとの主張は、著者の独り相撲といった感が強く、結果的にWagner作品を矮小化しているようなところがあって、あなたがいま研究しているものは、そんなにチャチなものなんですか・・・と言いたくなる。



Hartmut Zelinsky:Richard Wagner Ein deutsches Thema Eine Dokumentation zur Wirkungsgeschichte Richard Wagner 1876-1976
Medusa(1983)

表題どおりの資料集。結構入手困難なのか、かつて某Wagner研究家から「ぜひ譲って欲しい」と言われたんですが、もちろんお断りしました。Hoffmannは本に関してはおそろしくけちん坊なんですよ(笑)



Bayreuth im Dritten Reich Richard Wagner politische Erben Eine Dokumentation
Herausgegeben von Berndt W. Wessling

Beltz(1983)

「第三帝国におけるバイロイト」。Wagnerの詩「1870年8月25日に寄す」からはじめてプフィッツナーのソネット「リヒャルト・ヴァーグナー」、Wagnerによる「音楽におけるユダヤ性」などを冒頭に、「第三帝国」、「1933年」、「ヴィニフレッド時代」といった章立てで各種資料が並び、最後はヴェスリングによるエッセイ「リヒャルト・ヴァーグナーの反ユダヤ主義と結論」で締めくくられる。Wagner受容史を考えるにあたって重要な本といえる。ただしヴェスリングの姿勢はWagnerバッシングのほうに傾いている。



Peter Wapnewski:Richard Wagner Die Szene und ihr Meister
C.H.Beck(1983)




Rainer Franke:Richard Wagner Zuericher Kunstschriften
Karl Dieter Wagner(1983)

「リヒャルト・ヴァーグナーのチューリヒ時代の芸術論文」。タイプ活字で読みづらい。



Wolfgang Seelig:Ambivalenz und Erloesung Parsifal
Bouvier-Verlag(1983)




Martin Gregor-Dellin:Erloesung dem Erloeser
Badischen Landesbibliothek(1983)




Stefan Kunze:Der Kunstbegriff Richard Wagner
Gustav Bosse Verlag(1983)

100Jahre Bayreuther Festspieleというシリーズのうちの一巻。



Der Ring, Der Nie Gelungen Richard Wagner in Parodie,Satire und Karikatur
Herausgegeben von Wolfgang W. Parth

Wilhelm Heyne Verlag(1983)




Wagner Parodien
Ausgewaehlt und mit einem Nachwort versehen von Dieter Borchmeyer und Stephan Kohler

Insel Taschenbuch(1983)




Kurt Overhoff:Die Musikdramen Richard Wagner Eine thematisch-musikalische Interpretation
Anton Pustet(1984)

「リヒャルト・ヴァーグナーの楽劇」。ライトモチーフの楽譜を引用するなどして、「さまよえるオランダ人」以降の作品について解説した補本。同様の解説書も、いまではより充実したものが日本語で読める。



Herbert Rosendorfer:Bayreuth fuer Anfaenger
nymphenburger(1984)

「初心者のためのバイロイト」。奇想作家ヘルベルト・ローゼンドルファーによるバイロイト音楽祭の案内。100頁ほどの本で内容はどうということもないが、挿絵が楽しい。思わず笑ってしまったのがこれ




Jacob Katz:Richard Wagner Vorbote des Antisemitismus
Juedischer Verlag Athenaeum(1985)

「リヒャルト・ヴァーグナー 反ユダヤ主義の先駆者」。



Richard Wagner Handbuch
Unter Mitarbeit zahlreicher Fachwissenschaftler herausgegeben von Ulrich Mueller und Peter Wapnewski

Kroener(1986)

「ヴァーグナー・ハンドブック」。Wagnerの作品の分析のほか、音楽史、思想史上のテーマやそれに付随する各種項目について独立した論文がたっぷり900頁。例をあげればショーペンハウアー、ニーチェ、ルートヴィヒII世、反ユダヤ主義、バイロイトとWagner家の一族、文学及び映画におけるWagner、Wagnerのパロディとカリカチュア・・・。著者は編者のほかC.Dahlhaus、D.Borchmeyer、O.G.Bauer、J.Deathridgeなど。読みごたえあり。



Hans Erismann:Richard Wagner in Zuerich
Verlag Neue Zuericher Zeitung(1987)

「チューリヒのリヒャルト・ヴァーグナー」。



Hans-Joachim Bauer:Richard Wagner Lexikon
Gustav Luebbe Verlag(1988)

「リヒャルト・ヴァーグナー・レキシコン」。



Peter Wapnewski:Liebestod und Goetternot Zum >Tristan< und zum >Ring des Niebelungen<
Wolf Jobst Siedler Verlag(1988)




Hanns Fuchs:Richard Wagner und die Homosexualitaet
Janssen(1992)

1903年に出版された本のreprint。Wagnerの伝記資料や作品から、この作曲家が同性愛者であったことを推論する・・・というより、その結論に向かってねじ伏せようとするもの。なにしろ、ローエングリンは性的不能者、ハンス・ザックスは若い男に憧れており、マルケ王は男色家、そしてついに「パルジファル」において女性の愛は低劣なものとして拒否されることになる・・・というわけ。それではWagner作品に続々と登場する女性たちはどうなんだ、とツッコミたくなる。おもしろいのは、著者は同性愛を当然のこととして倒錯ととらえ、自分の書いているこの本がいかにスキャンダラスな内容であるかを意識している(らしい)こと。執筆年代を考えれば当然か。珍書の類。



Friedelind Wagner:Nacht ueber Bayreuth Die Geschichte der Enkelin Richard Wagner
Dittrich Verlag(1994)

「バイロイトを覆う闇夜」。日本語にすると、「インスマスを覆う影」なんてのを連想するね(笑)フリーデリント・ヴァーグナーはリヒャルトの息子ジークフリートの娘で、大作曲家の孫娘にあたる。ジークフリートの死後、未亡人であるヴィニフレートがバイロイトを支配し、同時にヒトラー(とそのナチス政権)に接近してゆくことに反発して1939年21歳のとき出奔、ドイツを去る。いわばWagner家の「問題児」だった女性。この本は1944年ニューヨークで出版された本のドイツ語版。
この本を執筆した時点では、ヒトラーに対しては政治的な批判を行うよりも、人間的な意味での(初期の)魅力と、やがてそれが嫌悪感に変わっていく様が描かれている。時代を見据えたナチス批判とは異なり、どことなくトーマス・マンやフルトヴェングラーのような「非政治的人間」が、父の亡き後、母親に反発しているとも見える。ただしナチスを狂信(強迫神経症?)と見て、これに対してWagner家のなかで唯一明確に反旗を翻した女性の証言として重要。



Wolfgang Wagner:Lebens-Akte Autobiographie
Albrecht Knaus(1994)

「生涯の記録」。Wagnerの孫、現在のバイロイト祝祭劇場支配人であるヴォルフガンクの回想録。戦後バイロイトで兄のヴィーラントとともにWagner作品の演出を手がけているが、一般に演出では兄が上と見られている。反面、弟ヴォルフガンクは実務家としての能力に長けており、ヴィーラントの死後、演出も行いながらバイロイト祝祭劇場を切り盛りしている精力家。



Nietzsche und Wagner Stationen einer epochalen Begegnung in 2 Baenden
Herausgegeben von Dieter Borchmeyer und Joerg Salaquarda

Insel Verlag(1994)




Frederic Spotts:Bayreuth A History of the Wagner Festival
Yale University Press(1994)

英語。



Eckhard Roch:Psychodrama Richard Wagner im Symbol
Verlag J.B.Metzler(1995)

またか・・・(笑)








日本語で読めるもの(発行年は初版時)


「わが生涯」 リヒャルト・ヴァーグナー 山田ゆり訳 勁草書房(1986)


「ヴァーグナー小説集」 リヒャルト・ヴァーグナー 高木卓訳 深夜叢書社(1976)


「ワーグナー」 クルト・フォン・ヴェステルンハーゲン 三光長治・高辻知義訳 白水社(1973)

かつての定番。もはや古いか。


「リヒャルト・ワーグナー」 ハンス・マイヤー 天野晶吉訳 芸術現代社(1983)


「ワーグナー」 マルセル・シュネデール 海老沢敏・笹淵恭子訳 白水社(1969)


「リヒャルト・ワーグナーの芸術」 渡辺護 音楽之友社(1965) 新版(1987)

日本語で読める主要な作品の解説書としては比較的おすすめ。新版は若干の追加が行われている程度。新たな研究の成果が取り入れられたというわけではないので、旧版を持っているひとは買い替えるまでのことはない。


「リヒャルト・ワーグナー 激動の生涯」 渡辺護 音楽之友社(1987)


「ワーグナーと現代」 トーマス・マン 小塚敏夫訳 みすず書房(1971)

やはり基本図書。


「ワーグナー変貌」 遠山一行・内垣啓一編 白水社(1967)


「ワーグナーとニーチェ」 フィッシャー=ディースカウ 荒井秀直訳 白水社(1976)


「エルザの夢」 三光長治 法政大学出版局(1987)


「知られざるワーグナー」 三光長治 法政大学出版局(1997)


「思索する耳」 三光長治ほか 同学社(1994)


「ワーグナーと世紀末の画家たち」 河村錠一郎 音楽之友社(1987)


「ワーグナーと狂気」 伊藤嘉啓 近代文藝社(1989)


「バイロイト音楽祭の100年」 ジョフリー・スケルトン 山崎敏光訳 音楽之友社(1976)


「新バイロイト」 ピネラピ・テュアリング 徳永叡春訳 白水社(1972)


「ニーベルングの指環 その演出と解釈」 ディートリッヒ・マック 宇野道義・檜山哲彦訳 音楽之友社(1987)

図版の印刷がよくない。原書を見たことがあるが、もっと鮮明だった。


「ワーグナーの上演空間」 バリー・ミリントン ステュアート・スペンサー編 三宅幸夫監訳 音楽之友社(1997)


「バイロイト音楽祭」 吉田秀和・渡辺護 音楽之友社(1984)

music galleryというシリーズの第5巻。


「バイロイト音楽祭 II」 三宅幸夫 音楽之友社(1987)

music galleryというシリーズの第17巻。


「ニーベルングの指環 録音プロデューサーの手記」 ジョン・カルショー 黒田恭一訳 音楽之友社(1968)

ロンドンレコードのショルティ指揮「ニーベルングの指環」全曲盤の付録。非売品。その後復刊されたはず。





5962