084 ヘンデルのオラトリオ その2 その他 「メサイア」以外




 所有しているdisc、まずは「メサイア」以外のオラトリオ―

「復活」 HWV 47 1708年(イタリア語)

 クリストファー・ホグウッド指揮 エンシェント室内管弦楽団
 エマー・カークビー、パトリツィア・クヴェッラ、キャロライン・ワトキンソン
 1981.3.
 L'OISEAU-LYRE D256D3(3LP)

 ホグウッドなら「メサイア」よりもこちら。カークビーもいいが、クヴェッラの可憐な歌が印象的。


「アチスとガラテア」 HWV 49 1718年(英語の音楽劇、オペラとも)

 サー・ジョン・エリオット・ガーディナー指揮 イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
 ノーマ・バロウズ、アンッソニー・ロルフ・ジョンソン、マーティン・ヒル、ウィラード・ホワイト
 1978.2.4-9.
 Archiv 2708 038(2LP)


 1970年代のガーディーナーらしい「気負い」が感じ取れる。


「エジプトのイスラエル人」 HWV 54 1739年

 サー・ジョン・エリオット・ガーディナー指揮 モンテヴェルディ管弦楽団 モンテヴェルディ合唱団
 Jean Knibbs、Marilyn Troth、Daryl Greene、Elisabeth Priday
 1978.10.
 Erato STU71245(2LP)


 ガーディナーは再録音しているがこれは旧盤。


「ヘラクレス」 HWV 60 1745年(世俗音楽劇)

 サー・ジョン・エリオット・ガーディナー指揮 イングリッシュ・バロック・ソロイスツ モンテヴェルディ合唱団
 ジョン・トムリンソン、セイラ・ウォーカー、アンソニー・ロルフ・ジョンソン
 1982.8.9-14.
 Archiv 2742 004(3LP)

 歌手がよく揃っている。


「ベルシャザル」 HWV 61 1745年

 ディートリヒ・クノーテ指揮 ベルリン室内管弦楽団 ベルリン楽友協会合唱団
 レナーテ・フランク=ライネッケ、ウテ・トレケル=ブルクハルト、ペーター・シュライヤー
 1975.
 ETERNA 826 754-756(3LP)

 東独ETERNAはヘンデルの録音に積極的だった。我が国では徳間からもいくつか出ていたと記憶している。2、3セットは持っていたはずだが、いま棚に見当たらない。


「マカベウスのユダ」 HWV 63 1747年

 サー・チャールズ・マッケラス指揮 イギリス室内管弦楽団 ワンズワース・スクール少年合唱団
 ライランド・デイヴィス、ジョン・シャーリー=カーク、ジャネット・ベイカー、フェリシティ・パルマー
 1976.4.4-12.
 Archiv 2723 050(3LP)

 「マカベウスのユダ」というのは旧約聖書「マカバイ記」に登場する紀元前2世紀のユダヤの民族的英雄。偶像崇拝を強制する異教徒の圧制からイスラエルを解放した。第58曲の「見よ、勇者は帰る」は、表彰式などでよく使われる有名な曲で、知らない人はいないはず。ベートーヴェンはこれをもとにチェロとピアノのための変奏曲を作曲している。


 ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団 同合唱団
 フリッツ・ヴンダーリヒ、ルートヴィヒ・ヴェルター、アグネス・ギーベル、ナーン・ペルド、ユリア・ファルク
 1963.10.25.live
 ORFEO C230072(2CD)

 mono録音。ドイツ語歌唱。
 ドイツ語なので古風に聴こえるが、当時としてはモダンな感覚だと思われる。私のお気に入り。



「ソロモン」 HWV 67 1749年

 サー・ジョン・エリオット・ガーディナー指揮 イングリッシュ・バロック・ソロイスツ モンテヴェルディ合唱団
 キャロライン・ワトキンソン、ナンシー・アージェンタ、バーバタ・ヘンドリックス、ジェーン・ロジャーズ
 1984.6.
 PHILIPS 412 612-1(3LP)

 ガーディナーの録音ではこれがとくに好き。ガーディナーもPHILIPS録音だと多少印象が異なると感じるのはこちらの先入観か。


「イェフタ」 HWV 70 1752年

 ヘルムート・コッホ指揮 ベルリン室内管弦楽団 ベルリン放送合唱団
 ペーター・シュライヤー、アデーレ・シュトルテ、アンネリース・ブルマイスター、テオ・アダム
 1970.4-10.?
 ETERNA 826 189-191(3LP)


 歌手がすばらしい。



 その他、オラトリオ以外の声楽曲―

 ・・・と思ったら、ひとつも見当たらない。おかしいなー。「アン女王の誕生日のための頌歌」「アレクサンダーの饗宴」「快活の人、沈思の人、温和の人」あたり、何度か聴いていたんだが・・・。


 ついでに、というわけでもないが、オペラも―

「エジプトのジュリアス・シーザー」 HWV 17 初演1724.2

 サー・チャールズ・マッケラス指揮 イングリッシュ・ナショナル・オペラ・カンパニー
 ジャネット・ベイカー、ジョン・トムリンソン、ヴァレリー・マスターソン
 1984?
 EMI EX157 2702323(3LP)


 DMM盤。
 たしか、昔LDも出ていたように記憶している。


「タメルラーノ」 HWV 18 初演1724.10

 サー・ジョン・エリオット・ガーディナー指揮 イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
 ナンシー・アージェンタ、ジェーン・フィンドレイ、デレク・レイギン
 1985.6.17-18.
 Erato NUM75278(3LP)


 「タメルラーノ」だったか、「タルメラーノ」だったか、すぐにわからなくなってしまう(笑)


「セルセ」 HWV 40 初演1738.4

 ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団 同合唱団
 フリッツ・ヴンダーリヒ、ナーン・ペルド、ヘルタ・テッパー、インゲボルク・ハルシュタイン
 1962.10.22-28.
 ORFEO C476 983 D(3CD)


 冒頭のアリア「オンブラ・マイ・フ」が有名。セルセSerseはクセルクセスXerxesのイタリア語形。実在したアケメネス朝ペルシア王だが、このオペラのstoryは虚構。
 mono録音。ドイツ語歌唱。"Xerxes"と表記されており、テノールのヴンダーリヒが歌っている。なんだかほっとするような暖かい演奏。


(Hoffmann)