125 ブラームス チェロ・ソナタのレコードから




 最近、ブラームスのチェロ・ソナタのレコードを集中的に聴いたので、そのレコードを記載しておきます。

ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 op.38、第2番 op.99
ピエール・フルニエ(チェロ)
ヴィルヘルム・バックハウス(ピアノ)
1955.5
米KONDON LL1264 (LP) mono


ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 op.38、第2番 op.99
ピエール・フルニエ(チェロ)
ルドルフ・フィルクスニー(ピアノ)
1965.9.16-20
独DG 139119 (LP) stereo


ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 op.38、第2番 op.99
ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ)
アバ・ボーギン(ピアノ)
1953
英SAGA XID5164 (LP) mono


ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 op.38、第2番 op.99
ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ)
ジョルジー・シェベーク(ピアノ)
1964.4
蘭PHILIPS 838432LY (LP) stereo


ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 op.38、第2番 op.99
ポール・トルトゥリエ(チェロ)
カール・エンゲル(ピアノ)
1953
英His Master's Voice ALP1233 (LP) mono


ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 op.38、第2番 op.99
ポール・トルトゥリエ(チェロ)
マリア・ドゥ・ラ・ポウ(ピアノ)
1977.10.6,10,12
英EMI ASD3612 (LP) stereo


ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 op.38
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第2番 op.5 Nr.2
グレゴール・ピアティゴルスキー(チェロ)
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)(ブラームス)
アルトゥール・シュナーベル(ピアノ)(ベートーヴェン)
1936.7.6(ブラームス)、1934.12.6,16(ベートーヴェン)
独Electrola 1C053-03-78 (LP)


ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 op.38、第2番 op.99
グレゴール・ピアティゴルスキー(チェロ)
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
1966
日RCA RVC-2121 (LP)



 フルニエ、シュタルケル、トルトゥリエ、それぞれ二種の録音があるのはたまたま。フルニエはノーブル、シュタルケルは真面目でいかにもブラームスらしい。トルトゥリエは「生」真面目。やや線が細くて神経質になる一歩手前ながら、意志の強さは随一と聴こえるところが不思議。ピアティゴルスキーは旧録音は1番のみ。「歌わせ」系。朴訥としたブラームスではなく、豊潤な響きがこれはこれで魅力的。ルービンシュタインのピアノが華やぎを添える。4人が4人とも、演奏は旧い録音の方がいい。


ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 op.38、第2番 op.99
ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)
ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
1968.5.20, 8.18
英EMI ASD2436 (LP)


ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 op.38、第2番 op.99
藤原真理(チェロ)
アラン・プラーネス(ピアノ)
チューリヒ改革派教会大ホール、1981.7.14(1番)、狭山市市民会館、1980.11.19(2番)
日コロムビア(DENON) OF-7015ND (LP)



 ほかに聴いたのはこの2枚。とくに感想はない・・・とか言いながらひと言しておくと、前者については、ファンに喧嘩を売るつもりはないんですけどね、若くして病魔に冒された悲劇は痛ましいものですが、その演奏に関しては、いくらなんでも過大評価されすぎではないでしょうか。さらに、伴奏のピアノもなんだか無神経に出しゃばってくる印象です。


(おまけ)

 こんな機会でもないと、取り上げることもなさそうなので―

ハイドン:チェロ協奏曲 op.101
ボッケリーニ(グリュッツマッヒャー編曲):チェロ協奏曲 変ロ長調
藤原真理(チェロ)
井上道義指揮 オランダ室内管弦楽団
アムステルダム、ヴァールス教会、1981.6.25-27
日コロムビア(DENON) OF-7023ND (LP)


 ハイドンのカデンツァは藤原真理、ボッケリーニのカデンツァは編曲者。上記ブラームスのソナタと同時期に発売されたレコード。この頃の井上道義の録音も貴重。ブラームスのソナタでのアラン・プラーネスのピアノと同様、ただソリストのサポートに回っているだけではなく、それでいて、とにかく自然体。耳が伴奏のほうに引きつけられてしまう(笑)


 レコード(LP)を再生した装置について書いておきます。
 古いmono盤では、カートリッジは、ortofon CG 25 D、stereo盤はortofonのMC Cadenza Redを使用。スピーカーはSiemensのCoaxial、いわゆる「鉄仮面」をチャンネルあたり2基の後面開放型Sachsen 202。なお、私はmono盤でもスピーカーは2本で聴きます。部分的に、TANNOYのMonitor Gold10"入りCornettaでも聴いています。
 また、EQカーヴは今回すべてRIAAで問題ないと感じました。



(Hoffmann)