128 ワーグナー 「ヴェーゼンドンクの5つの歌」 その2 CD篇 アストリッド・ヴァルナイ(ソプラノ) レオポルド・ルートヴィヒ指揮 バイエルン放送交響楽団 1955.9 DG 423 955-2 (CD) マルタ・メードル(ソプラノ) ヨーゼフ・カイルベルト指揮 ケルン放送交響楽団 1955 Golde Melodram GM4.0084 (CD) マリア・リッカルダ・ヴェッセリンク(メゾ・ソプラノ) マルクス・ボッシュ指揮 グラウビュンデン・カンマーフィルハーモニー 2007.11.1-4 Coviello COV30901 (SACD) カップリング曲の記載は省略。 ワーグナーのCDは歌劇・楽劇の全曲録音盤を別にしても、山ほど持っているので、たくさんあると思って探してみたところ、この3点しかなかった。そんなはずは・・・と思ってHMVやTower Recodsで検索してみたんですが、興味を引かないdiscが徒に並ぶばかり。やっぱりこれだけしか持っていなかったのかと。しかし今回あらためて聴いてみて、前回取り上げたレコードとこの3点のCDがあればもう十分かなと思いました。 ヴァルナイは1950年代のバイロイトを支えたドラティック・ソプラノ。私も大好きな歌手です。堂々として安定、豊かな感情表現。セッション録音はめずらしい。 メードルの歌っているGolden MelodramのCDはバーンスタインがメトロポリタン歌劇場で指揮した「ボエーム」や「トリスタンとイゾルデ」(の一部)がメインのdisc。最後に収録されていた「ヴェーゼンドンク歌曲集」を聴いて、「これがバーンスタインnano?」と耳を疑って、解説書を見たらこれのみカイルベルト指揮ケルン放送交響楽団の演奏でした。メードルというとヴァルナイやニルソンに一歩譲るimageを持っているひとが多いかと思いますが、個人的に好きという意味ではほとんど同等です。 Coviello盤はアンドレアス・N・タルクマンの手になる室内オーケストラ版による演奏。声を張り上げる必要がないので、細部にまで至る入念な表情付けが印象的。声はたいへん美しい。なお、このdiscはハイブリッド・タイプのSACDで、通常CDのstereo音声及びSACDのstereo音声に加えてSACDのマルチチャンネル音声という3つの音声が収録されているとのこと。私はSACDのstereo音声しか聴いていません。 ビルギット・ニルソンのレコード、CDが見当たらなかったが、PHILIPS録音は伴奏が冴えなかったので、見つからなくてもあまり気にしていない(笑)チェリビダッケとのliveは3曲だけだったはず。グィネス・ジョーンズの録音が存在しない模様であるのは残念です。 順位を付けるつもりはありませんが、前回のLP篇で取り上げたハンネ=ローレ・クーゼ、クリスタ・ルートヴィヒ盤に、今回のヴァルナイ、メードル盤がとくにお気に入り。加えて室内オーケストラ版のマリア・リッカルダ・ヴェッセリンクとピアノ伴奏のイングリット・ビョーナー盤も落とせませんね。 Ibolyka Astrid Maria Varnay、Martha Moedl、Ingrid Bjoner、Hanne-Lore Kuhse (Hoffmann) |